贈与税額控除で、相続時の税金支払額削減へ!

過去に贈与税をお支払いした方が対象となる可能性がある贈与税額控除をご存知でしょうか?
今回の記事では、贈与税額控除について、詳しく、簡単にご説明していきます。

1.贈与税額控除とは?

贈与税額控除とは、贈与税と相続税の二重課税を排除するために作られた法律です。

相続財産を取得した方が、相続開始前の3年以内に被相続人(亡くなった方)から贈与された財産は、相続税の対象となります。

しかし、財産の贈与を受けた際に、贈与税を支払っている場合には、その財産は贈与税も相続税も支払うこととなり、二重課税となってしまいます。二重課税を防ぐために、払った贈与税額を相続税から控除することが認められております。

もちろん贈与税を払って支払っていない場合には、二重課税になりませんので、控除されることはありません。

2.贈与税額控除の計算方法とは?

贈与税額控除の額は下記の算式により、計算しております。

A × C / B =贈与税額の控除額

 

A・・・贈与を受けた年分の贈与税額(※相続時精算課税における贈与税額を除く)
B・・・贈与を受けた年分の贈与財産の合計額
C・・・贈与を受けた年分の贈与財産のうち、相続税の課税価格に加算された贈与財産の価額

3.贈与税額控除の計算例

甲は、平成25年10月に母から500万円、父から300万円の贈与を受けていました。

その際、贈与の合計額800万円に対して、151万円の贈与税が発生しました。

その後、平成27年3月に、父が死亡しました。

この場合の贈与税額控除額は以下のように求めます。

151万円(A)×300万円(C)/800万円(B)=56.6万円

こちらの金額が、贈与税額控除額となります。

4.贈与税額控除を利用した還付とは?

相続税額から控除しきれなかった相続時精算課税に係る贈与税については、相続税の申告をすると還付を受けることが可能です。

5.相続時精算課税制度による、贈与税の還付とは?

(1)相続時精算課税制度とは?

 この制度は、親から子の世代への贈与をスムーズにすることを目的に作られたといわれております。

例えば、親が90歳で亡くなった際に子が財産を取得しても子供は70歳ほどになっているでしょう。もっと早いうちに財産を子へ移行させることを目的に作られた制度が相続時精算課税制度です。

生前に贈与をした場合には2,500万円の贈与まで贈与税がかかりません。

 その代わりに相続のときには、生前に贈与された財産と相続された財産を足した額に相続税がかかるという制度です。

※ただし、相続税が課税されない場合には、相続税もゼロとなります。

①相続時精算課税制度を利用した場合の納税額は?

相続時精算課税制度を利用した場合、次の算式により納付税額を求めます。

(課税価格 - 特別控除額) × 税率 = 納付税額

特別控除額とは、特定贈与者ごとの贈与税額の課税価格から、それぞれ次の①と②の金額のうちいずれか低い金額を控除します。

  a 2,500万円

   (既にこの特別控除を適用した金額がある場合はその合計金額を控除した残額)

  b 特定贈与者ごとの贈与税の課税価格

②税率は?

税率は一律20%となります。

(2)相続時精査課税制度を利用している場合、税金が還付されることがある?

こちらは、設例を使ってご説明させて頂きます。

【設例】

平成25年10月に、父が相続時精算課税を選択し、息子のAさんは3,000万円の贈与を受けました。

平成27年6月に父が死亡し、息子Aは600万円の現金を相続しました。

この場合、相続財産の合計は3,600万円(=3,000万円+600万円)となります。

※相続時精算課税制度を選択した場合には、相続時に、以前に贈与した財産を加算して相続税を計算致します。

※相続時精算課税制度を選択した場合、基礎控除額110万円を控除することはできませんのでご注意ください。

平成25年10月に贈与した3,000万円に対して、相続時精算課税制度を選択していることから、2,500万円までは、非課税となるため

(3,000万円-2,500万円)×20%=100万円

100万円の贈与税を平成25年度の申告の際に支払っております。

相続時精算課税制度の仕組みにつきましては、「相続時精算課税制度を簡単にご説明致します!」をご覧ください。

平成27年の父の死亡の際の、相続税の申告で、相続人が一人だった場合には、基礎控除が3,600万円であることから、相続財産が3,600万円まで非課税となります。

※基礎控除については、「知らないだけで大損に!相続税の基礎控除のすべて」をご確認ください。

よって、この設例では、相続財産が3,600万円であることから、3,600万円-3,600万円=ゼロとなることから、相続税は発生しません。

この際、以前に支払っている100万円の贈与税は還付されることとなります。

6.還付を受けるためにはどんな手続きが必要?

 相続税の申告を行って還付を受けることとなります。間違えて申告してしまうと、還付出来ないこともありますので、税理士に全てを任せた方が良いでしょう。

※相続税の申告につきましては、「優しく解説!相続税の申告書の作成方法」に記載しておりますので、ご参照ください。

今回の記事の論点で、相続税が還付になる可能性があります。相続税を5年以内に納付したことがある方の約7割が還付されるといわれております。

詳しくは、支払った相続税が戻ってくる!?相続税還付は平均1,200万円!をご覧ください。

まとめ

贈与税額控除をご理解頂けたでしょうか?還付されるケースもありますので、過去に贈与を受けて税金をお支払いした方や、相続時精算課税制度を利用したことがある方は必ず贈与税額控除の仕組みを覚えておく必要があるでしょう。

還付についての関連記事を記載しておきます。ご参照ください。

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