誰でもわかる!仏壇の置き場所と向き

誰でもわかる!仏壇の置き場所と向き

新しく仏壇を購入する際、まずはじめに考えなくてはならないのが仏壇の置き場所と向きです。

仏壇の向きには、きちんとした理由や宗派によって方角が決められている場合もあります。

正しい仏壇の置きかたを知ることによって、深い信仰やよりよい供養につながっていくことでしょう。

ここでは、仏壇についての基本的な知識を紹介していきます。

誰でもわかる!仏壇の置き場所と向き

0.基礎知識~仏壇は心のよりどころ

仏様やご先祖様を祀るお仏壇。仏壇の本来の意味は、仏像や仏具、掛け軸などを飾り、仏様を祀る台、一段高くなったところのことをいいます。

また、お仏壇の中心には須弥壇(しゅみだん)という壇があります。これは仏教世界の中心にそびえる“須弥山”を表したもので、これより上は清浄な仏の世界ということになります。

家庭のお仏壇は、寺院などにある仏壇を小型化したもので、いわば家の中のお寺のような存在、心のよりどころといえるでしょう。

1.仏壇の基本的な種類

niti唐木仏壇仏壇の種類は沢山ありますが、主に3種類に分類されます。

漆を塗って金箔を施した「金仏壇」、銘木の風合いを生かした「唐木仏壇」、洋室などにも置けるようにデザインされた「家具調仏壇」がそれです。また、仏具店などによってはオリジナルのものやセミオーダーのものまでがあります。

サイズも、タンスの上などに置ける小さなものから幅だけで1mを超えるものまでと様々です。まずは仏壇を設置する場所を決めて、その場所に合わせた大きさのものを購入するのがいいでしょう。

2.仏壇の置き場所について

本来、仏壇を置く場所は仏間が適していますが、現代の住宅環境ではそうもいってられないのが現状です。ですので、湿気の問題なども考えながら、自宅の環境に合わせて、なるべくならいつも家族が集まる場所やその近くで設置場所を考えてみましょう。

(1)仏間

仏壇を置くのに理想的な場所です。仏間には「半床仏間」「三尺仏間」「一間(六尺)仏間」「地袋付仏間」などがあり、仏間の大きさによって選ぶ仏壇の種類などが変わってきます。

(2)床の間

床の間は、家の中でも最高の上座となるので、仏壇を置くのにいちばん適しています。

対して、床の間の向かい合わせとなる場所は下座になるので、そこに仏壇を置くのはやめたほうがいいでしょう。

(3)居間

仏様が寂しくないように、家族の集まる場所である居間に仏壇を置くのもいい方法です。

居間のメリットは、毎日のお参りやお世話がしやすいことです。

(4)洋間

最近の住宅では和室のない家も多いはずです。“洋間に仏壇”というと場違いに思えますが、そんなこともありません。

伝統的なデザインの仏壇でも意外にマッチしたり、家具調デザインの仏壇で洋間に合わせることで違和感もなくなります。

誰でもわかる!仏壇の置き場所と向き

3.仏壇の置き場所を決めるときの主な注意

(1)仏壇の種類と大きさ

仏壇の置き場所が決まったら、そこに合う大きさの仏壇を選ぶために置き場所の寸法を測ります。

高さ・幅・奥行きのほかに観音開きで両側に開く扉のことも考え、左右のスペースも考慮に入れましょう。

そして仏壇の種類は、置く部屋に合ったデザインのものを選ぶといいでしょう。

(2)仏壇を置く環境

木でできている仏壇は直射日光に弱いので、直接日の当たってしまう北向きは厳禁。暖房の熱やエアコンの風などが直接当たる場所や通気の悪い場所も、仏壇が傷みやすくなるので避けましょう。また、トイレや浴室、台所、洗面所などの不浄物の部屋が隣接する場所や、2階建て以上の家の場合には真上が浮浄物の部屋や廊下、居室になる場所も避けた方がいいでしょう。

(3)同じ部屋に仏壇と神棚を置く場合

仏壇と神棚が同じ部屋にあっても問題はありません。ただし、向かい合わせに置く対立祀りは厳禁です。

これは、仏壇を拝むときには神棚に、神棚を拝むときには仏壇にお尻を向けてしまうことになり大変失礼になるからです。また、仏壇と神棚を上下に置く上下祀りもNG。家の中に争いが生じて一家の和がなくなるといわれています。

ひとつの部屋に仏壇と神棚を置く場合には、向かい合わせにせず、離して祀ることが大切です。

4.仏壇の向きについて

nitiサークル_1「仏様は十方すべてにおられる」という仏教の考えから、仏壇をどの方向に向けても問題はありません。
ただ、基本となる3方向の向きや宗派によっての決まりなどもあるので、ここではどんな説があるのかを紹介していきましょう。

(1)南面北座説

仏壇を南向きに置く南面北座説は、中国の慣習からきています。王様や高貴な人は南を向いて座る慣習があり、そうなると家来は北を向くことになります。
また、お釈迦様が説法をするときに南向きに座っていたといわれていることもあり、日本でもこれに習って南向きが良いとされるようになりました。

(2)東面西座説

東面西座説はインドの慣習からきたものです。
東は日の出の方角で立身出世の象徴とされていることから、主人は東向きに座ると良いといわれ、日本でもこれを取り入れたのです。
また、西方浄土説というものもあり、仏様が住んでいるお浄土が西の方角にあることから仏壇を東向きに設置して、仏壇を通して西の彼方にある仏様を拝むといわれています。

(3)春夏秋冬説

東は太陽の昇る方角で万物千草の芽生えである春の位置と示し、西は実の取り入れの秋を意味し、南は太陽が真上に昇る旺盛な夏、北はそれを納める冬の位置とする説です。
お釈迦様は、すべての法則は理(ことわり)を持っているという宇宙の真理・法則・道理を説いていて、仏教典では東西南北、上下左右などに善し悪しをつけてはいけない、というところからきています。

5.宗派ごとの向き

異なる宗教 女性

(1)曹洞宗・臨済宗

曹洞宗や臨済宗では、南面北座説である仏壇を南向きに置くことが多いです。曹洞宗では、実際に場所や条件が合うようならば南向きに置くことを推奨しています。

(2)浄土真宗・浄土宗・天台宗

浄土真宗・浄土宗・天台宗では本尊として阿弥陀如来を祀っていて、阿弥陀如来は西方浄土にいるとされていることから、東面西座説である東向きが良いとされています。

(3)真言宗

真言宗では本山中心説が良いとされています。
これは、拝む方向の延長線上に総本山があるように仏壇を置く説で、仏壇が置いてある部屋と本山の位置によって方角が変わってくるために決まった方角はありません。
真言宗の総本山は、和歌山県にある高野山金剛峯寺となります。

(4)日蓮宗

日蓮宗では特に決まった方角はなく、自由に置いてかまわないといわれています。
もし方角が気になるようなら、祈祷などによって占ってもらうのもいいでしょう。

6.豆知識

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仏壇の置き場所や向きのほかにも、ちょっとした決まり事などがあります。最後にその一例を紹介しましょう。

(1)開眼法要

仏壇を購入したら、お寺に「入仏式」「開眼法要」を依頼します。これはご本尊に魂を入れる法要で、その前の状態の仏壇では家具と同じ状態になります。
仏壇の納品日が決まったら、早めにお寺に依頼するといいでしょう。四十九日法要の前の購入であれば、四十九日法要と共に行うのが一般的です。
また、仏壇の買い換えでご本尊を移すときには「環座法要」という入仏と同じ法要を行います。

(2)お供え物の正しい向き

仏壇へのお供え物にも、正しい向きがあります。お供え物に掛紙や包み紙がある場合には、それに書かれている文字が自分たちに向くように置くのが良いとされています。
これは、お供え物は仏様に差し上げるという意味ではなく、仏様に報告して下されたものだということからきています。

(3)仏壇の置き場所に困ったときは

どうしても仏壇の置き場所がない場合には、押し入れやクローゼットを改築したり、整理タンスの上やサイドボードの上に置いてもかまいません。
このときに気をつけたいのが、テレビやオーディオなどの音がするものの上には置かないことと、仏壇の上には物を置かないことです。
そして、仏壇の高さにも気を配っておきます。
座ってお参りする場合にはご本尊やお位牌の位置が目よりも少し上になるように、立ってお参りする場合にはご本尊やお位牌が胸よりも少し上にくるようにしましょう。

(4)仏壇のお洗濯・洗浄

仏壇の汚れや痛みがひどい場合には「お洗濯・洗浄」ができます。
金仏壇などは、あらかじめ「お洗濯」を前提に作られているので分解することができます。
ちょっとした掃除であれば自分たちでもできますが、本格的に綺麗にする場合には、仏具店などの業者に依頼するのがいいでしょう。

(5)仏壇の購入時期

仏壇の購入には特に決まった時期はありませんが、四十九日までに用意する人が多く、四十九日法要までに本位牌を作ってその置き場所として仏壇を購入する、という流れが一般的のようです。
他には、自宅の改築や新築時を機会に仏壇を購入するというパターンもあります。 

まとめ

ここまで様々な諸説を紹介してきましたが、どれも絶対的なものではありません。
様々な環境や理由があって諸説にそぐわないのであれば、自分の考えて仏壇の置き場所や向きを決めてもかまわないのです。
また、諸説にこだわるあまりに、仏壇をお参りしにくい場所に置いてしまっては本末転倒です。

家族みんなが毎日お参りしたくなる場所に置くということがいちばん大切なことになります。

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(文責:相続情報ラボ)