宗派ごとに違う?!正しく知っておきたいお焼香のマナー

宗派ごとに違う?!正しく知っておきたいお焼香のマナー

葬儀に出席した時、自信を持ってお焼香ができるという方は意外と少ないようです。今まではなんとなく前の方のやり方を真似ていたかもしれませんが、大人として正しいお焼香の仕方は知っておきたい作法のひとつです。今回は、今のうちに知っておきたいお焼香の正しいやり方とマナーについて紹介していきます。
宗派ごとに違う?!正しく知っておきたいお焼香のマナー

宗派ごとに違う?!正しく知っておきたいお焼香のマナー

1、お焼香とは

「焼香」というのは、仏式でのお葬儀や法事の時に仏様や亡くなった方に向けてお香を焚いて拝むことを指します。棒状のお香をお線香と言い、粉末状のお香を抹香と言います。お通夜やお葬式、法事などで行われるお焼香は、抹香を焚きそのお香の香りで霊前や心身を清めお参りをするという大切な作法です。また、お香の香りは「心を落ち着かせる」「仏様の食事」「仏の世界と関わりを持つ」などの意味があります。

2、お焼香の3つのスタイル

お焼香には、立礼焼香、座礼焼香、回し焼香の3つのスタイルがあります。式場の広さや様式によってお焼香のやり方が違ってきます。

(1) 立礼焼香

椅子席の式場のほとんどで行われています。まず、喪主や親族がお焼香をしますのでその後に、参列者が順番にお焼香をしていきます。順番がきたら、祭壇の手前まで進み僧侶とご遺族に一礼をして焼香台前まで静かに進みます。遺影に向かって一礼し合掌をしてお焼香をします。お焼香が終わったら一歩下がり、もう一度僧侶とご遺族に一礼して席に戻ります。

(2)座礼焼香

畳敷きの式場のほとんどで行われています。基本的な動作は立礼焼香と同じですが、焼香台までの移動は常に腰を落とし中腰で歩き、僧侶とご遺族の前で正座をして一礼します。焼香台の前の座布団に正座をして、遺影に向かって深く一礼し合掌してお焼香をします。お焼香が終わったら、遺影に向かって一礼し両手を使って膝立ちしつつ後退して、もう一度僧侶とご遺族に一礼し中腰のまま席に戻ります。焼香台までの距離が近い場合は立ち上がらずに「膝行・膝退(しっこう・しったい)」という所作で移動します。

(3)回し焼香

自宅や式場が狭い場合に利用されます。参列者は移動せずに座ったままで、香箱と香炉がセットになった「焼香盆」を隣の人に順番に渡していきながら行います。隣の人から焼香盆が回ってきたら、軽く会釈をして受け取り自分の正面に置きます。正座のまま姿勢を正し、遺影に向かって一礼してお焼香をします。お焼香が終わったら遺影に向かってもう一度一礼して、隣の方へ軽く会釈をして焼香盆を回します。椅子席の場合は、焼香盆を自分の膝の上に置いてお焼香を行います。

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3、お焼香の作法

お焼香の時に、右手の親指と人差し指、中指の三本で抹香を少し摘んで額の高さまで持ち上げるという場面を見たことがあるのではないかと思います。これを「押しいただく」と言います。押しいただいた後は、摘んだ抹香を香炉にパラパラと静かに落とします。お焼香が終わったら、次の方のためにお香を軽く押さえてならしましょう。焼香の作法は宗派によって違いますが、大きな違いは押しいただくのか押しいただかないのかということと、回数です。

(1)各宗派の焼香回数

日蓮宗…押しいただいて1回または3回

浄土宗…押しいただいて1~3回

真言宗…押しいただいて3回

日蓮正宗…押しいただいて3回

臨濟宗…押しいただいて1回

曹洞宗…押しいただいて1回、続けて押しいただかずに1回

天台宗…回数に決まりはありません

浄土真宗本願寺派…押しいただかずに1回

真宗大谷派…押しいただかずに2回

*同じ宗派であっても僧侶の考え方や時間調整などで回数が指定される場合がありますが、その時は指定された回数で行います。

4、お焼香の時の注意点とマナー

(1)お焼香の順番

お焼香を行う順番は、喪主、故人の配偶者や子ども、喪主の兄弟姉妹というように、基本的には故人との関係の近さで決められていきます。他の同じ関係の親戚の場合は、先に年配の方からなど焼香の順番で揉めることがないように配慮をすることが大切です。その後は、参列された方が席の順番で進んでいきます。

(2)お焼香の時のお数珠の持ち方と合掌の仕方

お葬儀には必ずお数珠を持参します。お焼香の時は、お数珠は左手に持ち焼香台まですすみ、右手でお焼香をしたあと左手に右手を合わせて合掌します。その時、指はピッタリと合わせて隙間を作らないようにします。合わせた両手を胸の真ん中において、前方45度に傾けます。持参したお数珠を座席においてお焼香にいくのは、マナー違反になりますので気をつけましょう。

(3)自分の宗派と違う場合のお焼香は?

お葬儀に出席した時に自分の宗派と違って焦ってしまったという経験があるかもしれませんが、故人の宗派に合わせる必要はなく自分の宗派の作法で行うことはマナー違反にはなりません。

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 まとめ

お焼香は、場と身を清め亡くなられた方の冥福を祈るという大切な意味のあるものです。緊張してマナーに気を取られることなく気持ちに余裕を持ち大切な故人との最期のお別れができるように、自分の宗派の基本的な作法をしっかりと知っておくことは必要です。宗派ごとに違う?!正しく知っておきたいお焼香のマナー