生命保険を使って子供に毎年贈与することはできますか?

生命保険を使って子供に毎年贈与することはできますか?

生命保険を活用することで、子供にスムーズに贈与を行い、相続対策を行う方法があります。

どのように行えばよいのかを解説していきます。

生命保険を使って子供に毎年贈与することはできますか?

質問 先日、生命保険の方から相続税対策で子供を契約者とし毎年私から現金を贈与する方法を教えてもらいました、、これで相続対策になるのでしょうか?

回答 

親からの毎年の保険料の支払いは問題はないと思われます。

まず整理しておきたいのが、【子供を契約者とすることがなぜ相続税対策になるのか】という点です。

その理由は、契約者と受取人が同一人物であれば相続税ではなく所得税として課税されるメリットを受けることができるからです。相続税は一律の税率で課税されますが、所得税なら特別控除額などを利用して節税することができます。

 生命保険を使って子供に毎年贈与することはできますか?

本来であれば契約者である子どもが保険料を支払うところを親が代わりに支払うことで、「定期金給付契約になってしまうのではないか」という問題が出てきます。

定期金給付契約として認められてしまうと、所得税として課税されるメリットを受けることができなくなってしまいます。そのために、親からの保険料の支払いが定期金給付契約ではなく「暦年贈与」として認められるための工夫が必要になるのです。

定期金給付契約になってしまうのではないか?という論点については、下記サイトに詳しく記載しておりますのでご確認ください。

非課税枠110万円以内の生前贈与でも課税されることがある? 

回答の解説①:過去、国税庁長官が国税局宛てに発信した事務連絡で言及

親から毎年の保険料を支払っても問題ないとされる理由は、【過去に国税庁長官が国税局宛に発信した事務連絡】が根拠になっています。

この事務連絡のなかで以下の4つのポイントが挙げられており、このポイントをおさえれば、子どもの代わりに親が保険料を支払っても問題ないと考えることができます。

(1)単年ごとの贈与契約書があること

(2)過去に贈与税の申告を行っていること

(3)親が所得税の確定申告をするときに生命保険料控除を適用していないこと

(4)その他、贈与の事実が確認できること

 

(1)の単年ごとの贈与契約書があれば、定期金給付契約ではなく暦年贈与(毎年110万円の贈与の非課税)として認められます。

回答の解説②:保険料の贈与を認められるケース

上記(1)~(4)の4つのポイントをおさえれば、生命保険を使って子供に毎年現金を贈与することは問題ないと考えることができます。

しかし、保険料を贈与したと認められてしまうケースとして、ポイント4つめの【その他、贈与の事実が確認できること】があります。

子どもが親から贈与を受けていると認識していなかった場合に、所得税ではなく相続税を支払うことになったケースが過去にあったからです。

贈与とは、お互いの意思があって成立するものであると、民法第549条で定められています。

そのため、子どもが自分の代わりに親が保険料を支払っていることを認識していなければ、相続税の税務調査で指摘を受けてしまう可能性が高くなってしまいます。生命保険料として現金を贈与している事実をお互いがしっかりと認識していれば、生命保険を使って相続税対策することは問題ないと考えることができるのです。

関連論点を下記に参照しておきますので、ご参照ください。

暦年贈与に絡む5つの論点とは?

簡単に作れる!?贈与税の申告書の作成方法



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