相続時に土地をもっている場合に知っておくべき5つの論点

相続税 土地

 最近は増税の影響もあって何かと話題の相続税ですが、増税の影響で、土地をお持ちの方は相続税が発生する可能性が非常に高くなりました。
相続税は土地の評価額によって大きく納税額が異なります。
みなさまは自分の保有している土地がいくらの価値があるか気になりませんか?その価値の大小によって納税額が大幅に変動します。
今回は土地の評価方法や、土地の評価額を減額されるための対策などを簡単にご説明させて頂きます。

1.土地の評価方法は?

評価

相続税の計算で土地の評価をする際に用いられるが『路線価方式』と『倍率方式』です。

(1) 路線価方式

市街地的形態をなす地域(都会)において用いられている計算の方法で、路線価を基に計算をします。

(2) 倍率方式

市街地的形態をなす地域以外の地域(田舎)で用いられている計算の方法で、固定資産税評価額に国税庁が定めた倍率を乗じて計算します。

 この違いには次のような理由があります。都会では、駅前の大通り沿いにある土地なのか、または道路を一本隔てた裏路地にある土地なのかによって土地の使い勝手に大きな差が出ます。
そこで道路一本一本に値段をつけてきめ細やかな計算をしようと考えているのです。
これに対して、見渡す限り田園地帯のような田舎においては、道路を一本隔てたからといってそれほど土地の使い勝手に影響はないでしょう。
そのような地区ではきめ細やかな計算を行う必要はなく、その地区全体で倍率を定め、その倍率を個々の土地について決められている固定資産税評価額に乗じるだけの大ざっぱな計算で十分だと考えているのです。

 倍率方式は、次の式で概算が計算できます。

固定資産税評価額×その地域の倍率=土地の評価額
 ※固定資産税評価額は、市町村の税務課(東京都23区は都税事務所)で固定資産課税台帳を閲覧すればわかります。
  ※倍率はこちらで検索出来ますので、参照ください。

  http://www.rosenka.nta.go.jp/main_h26/

なお、どちらの方法で計算するかは、土地の持ち主が自由に決められるものではなく、国税庁によって決められているものとなります。

2.路線価方式について

(1)計算方法とは

路線価によって土地の価値を計算する場合、基本形として次の算式により行われます。

 接している道路の路線価×奥行価格補正率×土地の地積(土地の面積)

 『路線価』は、国税庁のホームページにおいて日本全国の路線価を示した路線価図という地図が公開されていて、その土地の住所により調べることができます。
また、『奥行価格補正率』とは、路線価を修正するために用いられる割合となります。
路線価は、その道路に接する標準的な宅地1㎡当たりの金額を示したものなので、その宅地が標準的なものかそうでないかをこの奥行価格補正率という割合によって考慮し、修正をするのです。
奥行価格補正率も国税庁のホームページで公開されていて、その土地の所在する地区、道路からその土地の最も奥までの距離(奥行距離)によって決められています。

 地区には、

  • ビル街地区
  • 高度商業地区
  • 繁華街地区
  • 普通商業・併用住宅地区
  • 普通住宅地区
  • 中小工業地区
  • 大工場地区

 の7地区がありそのそれぞれに奥行価格補正率が決められています。

【国税庁ホームページ】

 路線価図 http://www.rosenka.nta.go.jp/ 

 奥行価格補正率 http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/hyoka/annai/pdf/1470-5-2n.pdf

(2)路線価方式の具体例

路線価方式を使った土地の価値について簡単な例で計算してみます。

 路線価 計算例   これらの2つの土地はいずれも普通住宅地区に所在し、路線価30万円の路線に接する600㎡の土地です。

A土地の評価額

 A土地の価値の計算にあたっては、A土地の奥行距離20mに対応する奥行価格補正率が用いられ、その率は1.00となります。
つまり、住宅地区において20mという奥行距離は最も手ごろであるということで、路線価をそのまま使って計算します。その金額は、

 30万円×1.00×600㎡=1億8,000万円

 となります。

B土地の評価額

 これに対して、B土地の価値の計算にあたっては、B土地の奥行距離30mに対応する奥行価格補正率が用いられ、その率は0.98となります。
つまり、住宅地区において30mという奥行距離は少し長すぎるということで、路線価をそのまま使うのではなく0.98倍、つまり2%分路線価を下げて計算してあげようということになるのです。その金額は、

 30万円×0.98×600㎡=1億7,640万円

となります。
 このように、A土地とB土地は地区も、路線価も、地積も同じなのに奥行距離の違いによってその価値に360万円も差がでるのです。
 路線価による土地の価値の計算というのは非常にきめ細やかに行われているというのを実感していただけたでしょうか。
これ以外にも、例えば、2路線以上に接しているいわゆる角地であったらその使い勝手は良くなりますからその価値を高める計算が行われますし、逆に、形がいびつであったりしたらその使い勝手は悪くなりますからその価値を下げる計算が行われることになります。

3.土地の評価額を減額させるためには?

(1)小規模宅地等の特例

 小規模宅地等の特例とは、亡くなった方(被相続人)や生活を共にする家族(同一生計親族)の事業用や居住用の宅地について、一定の要件を満たした場合にその宅地の評価額を80%減額してもらえるという規定です。
たとえば1億円の価値がある宅地でも2,000万円で税金計算することができますのでとてもありがたい規定なのです。

「小規模宅地の特例」について、さらに詳しく知りたい方は「最大80%評価減を実現させる「小規模宅地等の特例」とは?」の記事をご覧ください。

(2)更地に貸付用アパートを建築すると約2割土地の価値が減少

アパートの敷地は、貸家建付地(賃貸用の建物を建てて、他人に貸している場合の土地)となり、約2割評価額が下がります。

なぜ賃貸マンションを建築するだけで土地の価値が下がるのか?

貸家が建てられている土地の評価額は次の式で求めます。

 貸家が建てられている土地の評価額  = 更地の評価額 ×(1-借地権割合×借家権割合)

借地権割合は60~70%程度(地域によって異なっています)。借家権割合は、全国一律30%となっています。

よって、上記の算式に当てはめると、借地権割合に借家権割合を掛けた分だけ評価が下がることとなります。

 (例)更地(土地)の評価額1億円
   この更地の上に貸家を建設した場合 
貸家を建てなければ、土地の評価額は1億円

貸家を建てた場合の土地の評価額は?

 1億円×(1―60%×30%)=8,200万円

    なんと土地の評価額が18%ダウン

           又は

 1億円×(1―70%×30%)=7,900万円

    なんと土地の評価額が21%ダウン

※借地権割合は地域によって60%~70%程度となります。

貸家を建てるだけで、約2割を土地の評価額を下げることが出来るのです。

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(3)『最大で65%も評価減!!!広大地評価を利用して節税を!!』

大きな土地を保有している方は知らなければ損するのがこの広大地評価です。
大きな土地は、『広大地評価の利用』によって評価額が下がる可能性があるのです。
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土地が最大で65%も評価減するため、納税額にも大きな違いが出てきます。
広大地評価を利用出来るかどうかは、要件が非常に複雑なため、自分で判断するというのは難解です。
大きな土地を保有している方は、相続税に特化した税理士さんに相談してみて、この広大地評価を利用することが出来るかを相談してみてください。
この制度を利用出来るかどうかで、納税額に大きな違いが出てきますよ。
【判断を間違えやすい広大地!!】
 広大地は、要件が非常に難しいため、広大地評価を利用できるのか、できないのかの判断を間違えてしまう方が税理士の中でも多く存在しております。
 ミスを防ぐためにも、大きな土地を保有している方は、必ず相続専門の税理士に依頼しましょう。この論点を判断ミスしてしまうと納税額が大幅に変わってきます!

4.相続前に土地を売却した場合にはどんな税金が課されるのか?

不動産を売却した場合の所得を『譲渡所得』と呼びます。

譲渡所得は、売却金額からその不動産の取得費や譲渡費用を差し引いて算出されます。

譲渡所得 =  売却代金 -(取得費 + 譲渡費用)-特別控除

譲渡所得×税率=所得税・住民税

(1)取得費とは?

 購入代金、建築代金、購入手数料のほかに改良費なども含まれます。
なお、建物の取得費は、購入代金又は建築代金の合計額から減価償却費相当額を差し引いた金額となります。
※取得費は、被相続人の所有期間があまりにも長く取得費が明確にならない場合には、売却額の5%相当額を概算取得費として計上する方法もあります。

(2)譲渡費用とは?

土地や建物を売るためにかかった費用のことです。仲介手数料や広告費などの譲渡にかかった費用を指します。

(3)特別控除とは?

 居住用財産(マイホーム)を売った場合には、3000万円の特別控除があります。
例としては、居住用マンションを2,000万円で購入し、10年後に5,000万円で売却したとします。

本来であれば

5,000万円-2,000万円=3,000万円

この3,000万円は課税されますが、居住用財産で一定の要件を満たしていれば、3,000万円控除されるので課税されません。
3,000万円の特別控除を適用するに当たっては売却相手に制限があります。
売却相手が配偶者や直系血族、生計をともにする親族などは除外されます。
しかし、売却者の兄弟であっても生計が別であれば適用は受けられるため、売却相手の検討は慎重に行いましょう。このように要件が複雑なので、税理士にしっかりと相談すべきでしょう。

(4)何年保有した資産なのかで税率が違う?

不動産の所有期間が5年以下の場合「短期譲渡所得」、5年を超える場合「長期譲渡所得」となり、それぞれにおいて所得税・住民税の税率が異なります。
※売却した年の1月1日現在で所有期間が5年以内なら『短期譲渡所得』5年超なら『長期譲渡所得金額』となります。

①長期譲渡所得金額

所得税
住民税
合計
15% ※
5%
20%

②短期譲渡所得金額

所得税
住民税
合計
30% ※
9%
39%
※平成25年から平成49年までは、上記の他、復興特別所得税(基準所得税額×2.1%)が課されます。
※土地の転売を防ぐために、短期譲渡取得の税率を高く設定しているようです。

※マイホームなどの居住用財産に対する特例税率として、所有期間が10年を超える居住用財産を売却した場合は以下の税率が適用されます。

6000万円以下の場合、所得税10%、住民税4%(特例がなければ所得税15%住民税5%)

6000万円を超える場合、所得税15%、住民税5% 

相続不動産を売却する場合、原則として被相続人(相続財産を残して亡くなった方)がその不動産を所有していた期間と取得費を引き継ぎます。
よって、『短期譲渡所得』になるか『長期譲渡所得』になるのかの判断基準である所有期間は、被相続人の所有期間+相続人の所有期間の合計が5年以内かどうかで判定していきます。

5.土地を相続した際に覚えておきたいポイント

 土地を相続し、相続税を支払わなければならないケースはよくあります。この際、土地を売却して相続税を支払う方も多くいらっしゃるのです。

土地を売却する際に、査定をしてもらうことなく売却してしまうと、相場がわからず、安い価格で買い取られてしまう可能性があるのです。安く買い取られないためにも、不動産査定をしてもらうことをお勧め致します。お勧めの不動産査定会社の情報は下記のサイトをご参照ください。

相続税納税のために、不動産を最も高く売却する方法とは? 

まとめ

平成27年の相続税の大改正で基礎控除が大幅に削減された影響もあって土地を保有している方は相続税が発生する可能性が高くなりました。
土地を保有している方は、土地の評価方法や、土地を評価減させるための方法を理解しておきことが大切になるでしょう。
選択肢が多いため、税理士と相談しながら対策を講じることがベストな選択となるのではないでしょうか?

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