相続税がゼロでも申告が必要があるってホント?

相続税がゼロでも申告が必要があるってホント?

相続税はゼロでも申告が必要になる場合があります。

ご存知でしたか?なぜ税金がゼロなのにもかかわらず申告が必要なのかを簡単にご説明させて頂きます。

相続税がゼロでも申告が必要があるってホント?

1.相続税がゼロになっても相続税の申告が必要な方とはどんな方?

『小規模宅地等の特例』や『相続税の配偶者控除』を利用して、相続税がゼロとなった場合には、申告する必要があります
※『小規模宅地等の特例』や『相続税の配偶者控除』の制度については、後述します。

【ポイント】

  • 『小規模宅地等の特例』
  • 『相続税の配偶者控除』

この2つの制度を利用せずに、正味の遺産額が基礎控除以下であれば、申告する必要なし

この2つの制度を利用して、正味の遺産額が基礎控除以下であれば、申告する必要あり

ポイントの違いを正確に覚えておくことが非常に大切になります。

もし、相続税の申告をしなければならないにも関わらず、相続税の申告を提出しなかった場合には、特例を利用することができなくなり、結果として相続税が発生する可能性があります

2.申告はいつまでにすればよいのか?

相続税の申告書提出と相続税の納付は期限があり、相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内に申告と納付を行わなければなりません。

もし、申告や納付をしなければならないにも関わらず、10ヶ月以内に何もしなければ無申告となってしまいます。この期限までに申告し、納付しない場合は、相続税とは別に罰則の税金である『無申告加算税』『過少申告加算税』『延滞税』『重加算税』がかかる可能性があります

申告し忘れに十分気をつけておきましょう。

罰則の税金の詳細については、下記の記事をご覧ください。
■関連記事
知らなきゃヤバイ!相続税が無申告だった場合のリスク

3.小規模宅地等の特例とは?

小規模宅地等の特例とは、亡くなった方(被相続人)や生活を共にする家族(同一生計親族)の事業用や居住用の宅地について、一定の要件を満たした場合にその宅地の評価額を80%減額してもらえるという規定です。

1億円の価値がある宅地なら2,000万円

10億円の価値のある宅地なら2億円

で税金計算することができるのです。この特例を利用することで大幅な節税が可能となります。

この特例を利用した結果、相続税がゼロになったとしても、相続税の申告は10ヶ月以内に行わなければなりませんので、ご注意ください。

小規模宅地等の特例の詳細はこちらをご覧ください。

4.相続税の配偶者控除(配偶者の税額軽減)

 相続税の配偶者控除(配偶者の税額軽減)の規定は、配偶者が取得した遺産額が『遺産総額に配偶者の相続分を乗じて計算した金額以下』であるならば納める相続税がないような仕組みになっています。
※  『相続分』につきましては「相続分を知らないと本来の取り分が貰えない可能性も!?」をご覧ください。

相続税の配偶者控除(配偶者の税額軽減)について例を使ってご説明致します。

(1)相続人が配偶者と子供の場合

例えば、相続人が配偶者と子供の場合、配偶者の法定相続分は2分の1となります。
この場合には、配偶者が遺産全体の2分の1までの財産の取得であるならば納める相続税はゼロとなります。
この規定には金額の上限などはありませんので、遺産総額が6億円であれば3億円もらっても配偶者の負担する相続税はゼロ
10億円であれば5億円までもらっても配偶者の負担する相続税はゼロです。

また、遺産総額が少ない場合にも配偶者の生活保障を考えなければならないという理由から、遺産総額に配偶者の相続分を乗じた金額が1億6千万円を下回る場合には1億6千万円までは財産を取得しても相続税がかからないようになっています。
つまり、配偶者はもらった財産が16千万円以下または16千万円を超えた場合であっても法定相続分までなら相続税額がゼロとなります。

(2)相続人が配偶者と兄弟姉妹の場合

子育て

相続人が、「配偶者と兄弟姉妹の場合」には、1億6千万円または、相続財産の3/4(法定相続分)まで相続税はかかりません。

極端な例を上げれば、
相続人は配偶者と被相続人の兄の2人。被相続人から100億円を相続し、そのうち配偶者は75億円を相続したとします。

100億円×3/4=75億円

相続財産の3/4(相続分)まで相続税はかからないので、配偶者は相続税がかかりません。

原則として、相続税の配偶者控除(配偶者の税額軽減)の規定を利用するためには、期限内に申告しなければ利用することができません。

例外として、期限後でも利用することができますが、原則の考え方をしっかり覚えておきましょう。

相続税の配偶者控除(配偶者の税額軽減)の規定を利用して、相続税がゼロになったとしても、申告はしなければなりませんので、注意しましょう。

相続税の配偶者控除(配偶者の税額軽減)についての詳細は、こちらをご覧ください。

■関連記事
相続税の配偶者控除とは?

まとめ

もともと基礎控除以下であれば、相続税の申告はする必要がありません。
しかし、小規模宅地等の特例や、相続税の配偶者控除(配偶者の税額軽減)を利用することで基礎控除以下となり、相続税がゼロとなる方は、相続税の申告しなければ相続税はゼロとなりません。この点だけは忘れないようにしておいてください。

相続税の申告が必要にも関わらず、申告しない場合には、リスクが伴うことを覚えておきましょう。

相続税の節税対策について知りたい方は、

相続税や贈与税を節税する時に絶対に知っておくべき13の方法

をご参照ください。



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