優しく解説!相続税の申告書の作成方法

 相続によって財産をもらって相続税を納めなければいけない場合には自ら作成した申告書を提出しなければいけません。相続税の計算は複雑で、なおかつ申告書に添付しなければいけない書類などもたくさんありますので専門の税理士に依頼することが多いですが、今回は、そんな相続税の申告書についての仕組みや提出にあたっての決まりごとを簡単にご紹介します。

1.相続税の申告書を提出しなければいけない人

 相続税の申告書を提出しなければいけない人はどんな人でしょうか。
相続税の申告書を提出しなければいけない人には二つの種類があり、そのどちらかにでも当てはまる場合には申告書を提出しなければならないこととなります。

その二つとは

  • 「納めなければいけない相続税額がある人」
  • 「申告書を提出しなければいけない規定の適用を受けた人」 です。
 まず、相続税額がある人は申告書を提出しなければいけません。
また、税額が0であっても「相続税の配偶者控除」や「小規模宅地等の特例」などといったその規定の適用を受けるために申告書の提出をしなければいけない規定の適用を受ける場合にも申告書を提出しなければいけません。
今までは、これら二つの要件に当てはまる人はあまり多くはありませんでした。
相続税では基礎控除額(その金額までは税金がかからないという金額)がとても大きかったため、一部のお金持ちの人(人口の約4%)以外、相続税なんて関係ないという人がほとんどだったのです。
しかし、平成27年の税制改正により基礎控除額が引き下げられたため、今後は相続税の申告書を提出しなければならない人が増えることが予想されています。

2.相続税の申告書はいつまでに提出しなければならないか

 相続税の申告書には提出期限が設けられています。
その期限は、原則として、今回死亡した人(被相続人)が亡くなったことを知った日の翌日から10カ月となっています。
長いようではありますが、うっかりしているとすぐにやってきますので気を付けてください。なお、その期限は同時に納付の期限ともなりますので、納めなければいけない税額がある場合には、申告書の提出と合わせて税金の納付も行わなければなりません。
申告書の提出や税金の納付がその期限を過ぎてしまうと、相続税に加えて延滞税や加算税と呼ばれる罰則的な税金も納めなければいけなくなりますので注意が必要です。
罰則につきましては、こちらの記事をご覧ください。

3.相続税の申告書はどこに提出しなければならないか

 相続税の申告書は税務署に提出するのですが、どこの税務署でもいいわけではありません。相続税の申告書は、被相続人が亡くなった時に住んでいた場所を所轄する税務署に提出します。ですから財産をもらった人がいろいろな場所に住んでいたとしても同じ被相続人から相続で財産をもらった人はみなさん同じ税務署に申告書を提出することになります。場合によっては提出する税務署が遠方になる可能性もありますが、そんなときは郵送でも受け付けてくれますので郵送すれば大丈夫です。
また、提出にあたっては控えを保管しておきたいですので、2部作成し税務署で受付印を押してもらって、1部を控えとして保管しておくことをお勧めします。

4.相続税の申告書の書き方

書類作成

相続税の申告書は、第1表から第15表まであり、その中には付表と呼ばれるものが付いているものもあるのでとてもたくさんあります。
また、記載の手順も1から順にという形にはなっていないためとても難しいものなのです。
もちろん、必ずしも、すべての人がすべてのものを使うわけではありませんが、一般の方が簡単に書けるというものではないことは間違いありません。
申告書の様式は、国税庁のホームページに掲載されていますので参考にしてください。
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/sozoku-zoyo/annai/h26.htm

代表的なものを手順に従ってご紹介します。(該当する申告書データのURLを記載しましたので、作成する方がご確認ください。)

(1) 財産を誰がどれだけ取得したか

  まずは、被相続人からもらった財産、引き継いだ債務を集計し、「課税価格」という金額を求めます。

① 第9表「生命保険金などの明細書」

被相続人の死亡によって支払われた生命保険金がある場合に使用します。生命保険金には非課税となる部分がありますので、その計算も行います。
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/sozoku-zoyo/annai/h26pdf/23.pdf

② 第10表「退職手当金などの明細書」

被相続人が死亡退職したことにより会社から退職金をもらった場合に使用します。生命保険金と同じく非課税となる部分がありますので、その計算も行います。
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/sozoku-zoyo/annai/h26pdf/24.pdf

③ 第11・11の2表の付表1、付表2など

「小規模宅地等についての課税価格の計算明細」
被相続人や同一生計親族の事業用や居住用の宅地について小規模宅地等の特例により評価額を減額する場合に使用します。

http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/sozoku-zoyo/annai/h26pdf/25.pdf

http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/sozoku-zoyo/annai/h26pdf/28.pdf

http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/sozoku-zoyo/annai/h26pdf/30.pdf

④ 第11表「相続税がかかる財産の明細書」

①、②、③の内容に加え、相続でもらった財産のすべてを記載し集計します。

http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/sozoku-zoyo/annai/h26pdf/25.pdf

⑤ 第13表「債務及び葬式費用の明細書」

相続税の計算では、被相続人の借金等を引き継いだ場合や葬式費用を負担した場合にはその金額をマイナスしてもらえるため、この表を用いて集計します。
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/sozoku-zoyo/annai/h26pdf/37.pdf

⑥ 第15表「相続財産の種類別価額表」

④と⑤の内容を財産の種類ごとに集計します。
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/sozoku-zoyo/annai/h26pdf/39.pdf

⑦ 第1表「相続税の申告書」

取得した財産と承継した債務を集計し、課税価格を計算します。
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/sozoku-zoyo/annai/h26pdf/01.pdf

http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/sozoku-zoyo/annai/h26pdf/02.pdf

(2) 納付税額の基となる金額はいくらか

財産をもらった人の納付税額の基となる金額である「算出相続税額」という金額を計算します。

① 第2表「相続税の総額の計算書」

(1)で計算した課税価格を全員分合計し、被相続人が残した遺産全体に対する相続税額の合計額である相続税の総額という金額を求めます。
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/sozoku-zoyo/annai/h26pdf/09.pdf

② 第1表「相続税の申告書」

①で計算した相続税の総額を、(1)で計算した課税価格の比率で財産をもらった人に割り振り、算出相続税額を計算します。

(3) 納付税額はいくらか

財産を取得した人の状況を考慮した控除額をマイナスし「納付税額」を計算します。

① 第5表「配偶者の税額軽減額の計算書」

財産を取得した人が被相続人の配偶者である場合に相続税の配偶者控除の計算を行います。
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/sozoku-zoyo/annai/h26pdf/12.pdf

② 第6表「未成年者控除額、障害者控除額の計算書」

財産を取得した人が20歳未満であったり、障害者であったりした場合には未成年者控除や障害者控除の適用を受けることができるため、その計算を行います。
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/sozoku-zoyo/annai/h26pdf/13.pdf

③ 第1表「相続税の申告書」

①、②で求めた控除額を(2)で求めた算出相続税額からマイナスし、納付税額を計算します。
この他にも財産の評価額を計算するのに当たって使用する明細書なども提出する必要があります。

5.相続税の申告書への添付書類(必要書類)

 相続税の申告書を提出する場合には5で紹介した申告書に加えていろいろな書類を合わせて提出する必要があります。代表的なものとしては、

 (1) 亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本、除籍謄本

 (2) 遺言書、遺産分割協議書の写し

 (3) 相続人全員の印鑑証明書  など

  また、この他にも取得した財産の種類に応じてその評価額の計算の根拠とした書類なども添付します。
ここまで、申告書の書き方や申告書と合わせて提出する書類などを紹介しましたが、国税庁のホームページでは申告書の記載方法やその添付書類について、実際の申告書を使った記載例なども合わせて掲載していますので参考にしてください。

まとめ

 相続税は、その計算が複雑であることから申告書や添付書類(必要書類)もたくさんあります。
相続によってもらう財産がたくさんあるときは、税務署に提出する申告書や添付書類などは市販のファイルで何冊にもなるようなことも少なくないのです。
したがって、もらう財産が現預金しかないという場合以外は、納税者自らが申告手続きを行うことは現実的ではなく、専門の税理士に依頼されることが多くなるのです。

相続税の申告は、相続税の専門家に依頼するべき!

税理士の95%以上は、相続の専門家ではありません。


多くの税理士事務所は、年間数件しか相続税の申告を行っておりません。


税理士も医者と同じで専門分野があるのです。


相続の専門家がいる税理士事務所に申告を頼まなければ


 ①節税対策がしっかり行えていない                      


②計算ミスをしている                                            


③税務調査によって、多額の税金が取られる      


などのリスクが発生します。


皆さんが安心して相続税の申告を行ってもらうためにも


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