土地活用や売却の前にリサーチ!価格相場を知るための6つの手引き

土地活用や売却の前にリサーチ!価格相場を知るための6つの手引き

土地活用や不動産売却をする前に、購入・売却したい不動産の価格相場や適切な金額を知っていますか?

土地の価格には種類があり、それぞれの観点から土地の適正価格が定められています。利用目的によって土地価格が変わってくるのでしっかり把握しておきましょう。また、土地の価格相場の調べ方もご紹介しているので、ぜひご確認ください。

土地活用や売却の前にリサーチ!価格相場を知るための6つの手引き

土地活用や売却の前にリサーチ!価格相場を知るための6つの手引き

1.まずは土地価格に種類があることを知ろう!

土地の価格は、一種類とは限りません。「一物四価」、「一物五価」あるいは「一物多価」とも言われ、利用目的によって数種類に分かれています。

(1)実勢価格(取引価格)

これらのうちで一番意味がわかりやすいのは「実勢価格(取引価格)」でしょう。

これは実際にその土地の売買をする際に使われる価格のことです。

しかしその決定プロセスは非常に複雑で、単にその土地の広さや形だけでなく、その土地がある場所の状況なども考慮しながら決定されます。しかも実勢価格は社会情勢などさまざまな事情によって簡単に変動します。

現地の付近にある不動産屋に確認することでおおよその相場を調べることができますが、同じ土地でも当事者や目的が変わるとガラリと価格が変わることもあるので、その価格が本当に妥当なものなのか、高すぎたり低すぎたりしないのか、お買い得なのか損な買い物に終わるのか、素人にはなかなか判断できません。

(2)その他の価格4種類

実勢価格の他に用いられるのは「公示価格」、「基準地価」、「路線価格」そして「固定資産税評価額」の4種類です。すべてお役所が絡んでいます。

①公示価格

まず「公示価格」です。

これは毎年1月1日現在の土地価格について、国土交通省が毎年3月に公表するものです。

1地点につき2人の不動産鑑定士が別々に現地調査を行ってさまざまな角度からその土地の価値を評価し、その結果を基に国土交通省の土地鑑定委員会が決定して発表します。

公示価格は前記の「実勢価格(取引価格)」の目安のひとつになるもので、市区町村役場や図書館で調べることが可能です。

②基準地価

次は「基準地価」(正確には「都道府県基準地標準価格」)です。

これは各都道府県が行う7月1日時点の土地価格の調査結果に基づくもので、毎年9月下旬に公表されています。

基準地価は7月1日時点の価格であることから公示価格の補完として使われたり、地方公共団体等が土地を買収する際の土地価格の算定に利用されたりしています。

③路線価格

三番目は「路線価格」です。これは、主要道路に面した土地に対する国税庁の評価に基づくもので、相続税や贈与税の申告の際の税額計算の基準として使われます。

路線価格は公示価格の80%程度に設定されるのが普通です。路線価格は全国の税務署やインターネットを通じて調べることができます。

④固定資産税評価額

最後の「固定資産税評価額」は、固定資産税や都市計画税、不動産取得税や登録免許税の算定基準となる価格です。

不動産を持っている人にとっては、税金と直結しているので絶対に無視することはできない土地価格です。固定資産税評価額は公示価格の70%程度に設定されていて、極端な公示価格の変動があった場合を別にして、通常は3年毎に評価替えを行います。

固定資産評価額は各市区町村役場(東京23区内の場合は各都税事務所)で調べることができます。

2.事例を参考に算出!実勢価格を知る方法は?

実勢価格を知るためには実際にどのような物件がどの地域でどの程度の価格で取引されたのかを事例に基づいて調べなければなりません。事例を調べて実勢価格を見積もるためには主に三つの方法があります。

(1)指定流通機構で調べる

一つ目は指定流通機構の検索システムを利用する方法です。REINS Market Informationは実際に成約された不動産取引についての情報を取りまとめて検索可能にしているサイトであり、細かな条件設定をして絞り込みをしながら実勢価格を調べることができます。

マンションか戸建てかの区別から始まり、都道府県の指定から始めて市町村やその中の詳細な地域にまで限定した絞り込みが可能です。沿線や最寄り駅と駅からの距離による絞り込みも行えるため、地域情報として相場を調べるのに活用しやすくなっています。

一方、占有面積や建物の部屋の間取り、築年数によって絞り込んで同程度の価値がある不動産の取引価格を調べられるのも特徴です。

このようにして絞り込んだ検索結果は時系列のプロット図として表示させられることから、見た目で大まかな実勢価格の相場を理解することができます。

簡便に利用できて信頼性の高い実勢価格を把握できるにもかかわらず、無料で誰でも利用できるので活用を考慮してみましょう。

ただし、REINS Market Informationで調べられる取引価格はマンションと一戸建ての取引に限られています。土地と一緒にマンションや一戸建てを買ったり売ったりときには正確な情報が得られますが、土地そのものについて実勢価格を得るには他の手段を選ぶ必要があるでしょう。

(2)不動産総合サイトで調べる

二つ目は不動産の総合情報サイトを利用する方法です。不動産の総合情報サイトで検索をかけると、売買したい土地や建物について現在売りに出されている物件の販売価格について情報を得ることができます。

総合情報サイトを利用すると市場にあるほとんどの不動産を対象として提示されている価格を把握できるのがメリットです。

検索システムもREINS Market Informationと同様に充実しているものが多いため、目的に合わせた絞り込みを行えるでしょう。

その物件の詳細についても調べられるため、細かな違いについても同時に調査を行えるのも特徴です。

ただし、得られた価格情報はあくまで販売価格であって取引価格ではない点には注意しましょう。不動産売買の際には交渉が行われて販売価格よりも低くなる場合が多く、実勢価格は販売価格よりも低めになると考えるのが適切です。

(3)不動産会社で事例を紹介してもらう

三つ目は不動産会社に行って事例を紹介してもらう方法です。

不動産会社は多くの仲介業務を行ってきていて日々いくつもの売買契約を成立させています。その情報照会を求めて応じてもらえれば土地の実勢価格として正確なものを得られるのです。

ただし、自分が売買を想定しているような物件の取引をたった一社で頻繁に行っている不動産会社はあまりないため、いくつもの不動産会社を訪ねてみないと相場を理解するのは難しいでしょう。

労力はかけなければならない覚悟が必要ですが、マンションや一戸建てだけに限られずに実勢価格の情報を得られる方法です。親身になってくれる不動産会社であれば、個々の取引についての詳細も教えてくれるため、売買をするときの参考情報も多く得られるでしょう。

これらの三つの方法は一長一短な面があることは否めません。実勢価格を調べるときには一つに限定せずに三つとも併用して吟味した方が正しい理解を得ることができます。簡便に始められる検索サイトの利用から始めて、不動産会社への照会も行うという手順を取るのが効率的です。

3.公表される土地価格!公示地価と基準地価とは?

土地活用や売却の際に参考にされるのが、官公庁が公表している「水準となる土地価格」です。

法的拘束力は無く、あくまで参考にするための価格でしかありませんが、土地の状況や実際の取引などを反映したものであるため、どのくらいの金額で取引されているのかといった価格相場を知る上で大変有効な指標とされています。

この官公庁が好評している土地価格には、主に「公示地価」と「基準地価」の2種類があります。

(1)公示地価

公示地価とは地価公示法に基づき、国土交通省が設置する土地鑑定委員会が選出した標準地を2人以上の不動産鑑定士が鑑定し、それによって算定される土地価格のことです。標準地の選定は随時行われており、また公示地価の発表は毎年1月1日になされるため、ある程度実勢に即した標準的な土地の価格を知る上で非常に有効な値だとされています。

(2)基準地価

基準地価とは国土利用計画法に基づき、都道府県が定める標準地を不動産鑑定士が鑑定して算出される土地価格のことです。その算出方法などは公示地価と概ね同じですが、不動産鑑定士が1人で良い点や、発表時期が7月1日であるといった点に違いがあります。しかし、こちらについても客観性が高い基準的な土地価格として、状況に応じ様々な土地利用のシーンで活用されています。

4.証明力の高さがすごい!不動産鑑定士に依頼する鑑定評価額

(1)鑑定評価額

土地活用や売却の際、実際に取引される土地価格は「実勢価格」と呼ばれます。

不動産仲介業者などを通して第三者間で土地の売買を行う際、この実勢価格は公示地価や基準地価からはさほど離れることはありませんが、例えば縁故による売却や売主と買主との間に介在する利害関係などが取引価格に影響し、実勢価格が標準価格と大きくかけ離れてしまうケースがあります。

また、売買する土地がまさに基準地として選定された場所であるというケースは稀であるため、実際に土地を売買する際にはその土地の客観的な価格を個別に算出しなければなりません。

(2)不動産鑑定士

不動産活用において個別的な状況を加味して実勢価格を算出するに当たり重要な存在と言えるのが、「不動産鑑定士」です。

不動産鑑定士は公示地価を参考にすることが法的に定められており、これを基本とした上で対象となる土地の実状が基準地とどの程度相違しているのかを吟味してその土地の客観的価格を算出します。

その算出された価格は「鑑定評価額」と呼ばれます。この鑑定評価額をもとに、縁故や関係性といった観点を盛り込んではじき出されるのが土地の実勢価格ということになるのです。

不動産鑑定士によって算出される鑑定評価額は、土地売買における様々なしがらみから完全に隔絶されていることから、公示地価や標準地価に相当する客観性を備えた正常価格として扱われます。

また不動産鑑定士は法的に認められた資格であるため、その鑑定評価額は宅地建物取引業者が算出する鑑定評価とは違って非常に高い公的性質を帯びることになります。

従って、会計基準・税務申告・補償などといった公的に高い信頼性が必要な措置を講じる際に、活用することが可能です。

5.毎年の明細書でチェック!固定資産税評価額

(1)固定資産税評価額

実際に土地を保有している場合、注意しておかなければならないのはその土地にかかる税金を算出する上で基準となる「固定資産税評価額」です。

固定資産税は地方税になるため、その基準となる固定資産税評価額は地方自治体が定める固定資産税路線価をもとに算出されます。路線価に関しても、基準地価と同じく標準地を設定し、それに主要な道路の状況を加味して決められることになりますが、現行では当面的措置として公示地価や基準地価の7割を目安とすることが認められています。

つまり、固定資産税の算出においても、土地の公的価格が基準になっていることになります。

(2)毎年の明細書で把握しておこう

路線価の発表は3年に1度、1月1日に行われることになるため、原則的には固定資産税評価額は3年に1回更新されます。

しかし上述の通り、実際には毎年発表される公示地価や基準地価をもとに算出されるケースがほとんどであるため、1年おきに実質的な評価額が変わってくる可能性があります。

さらに固定資産税評価額の算出は、税務署において一件一件人の手によって行われているため、計算違いが生じている場合もあります。

大幅に固定資産税が課税されるといった状況は客観的に想定しづらいですが、税金は加減無く適性に納付することが求められるため、納税者が個別に把握しておくことも重要です。

そのためには、ある程度保有している土地の公示価格と標準価格の推移を把握しておき、それに基づいて毎年明細書で固定資産税評価額にも推移が見られるのかチェックしておく必要があります。

固定資産税評価額の算出はやや複雑ですが、基準となる地価の数値が直接反映されるため、地価に値動きがあれば固定資産税評価額も変動することになります。

この点だけおさえていれば、その年の固定資産税評価額が適正かどうかの判断は簡単につけることができます。

6.路線価がはっきりとわかる?相続税評価額

(1)相続税評価額

相続で土地を取得した場合、その土地の相続税評価額や他の相続財産の額を合計した金額が、相続税法上の基礎控除額の範囲内であれば相続税は課税されません。

その相続税評価額は、土地の面積に相続税路線価や各種補正率を乗じて算出します。また、地域によって路線価が設定されていない土地もありますが、その場合は土地の固定資産税評価額に評価倍率を乗じて相続税評価額を算出します。

(2)路線価

路線価とは、不特定多数が通行する道路(路線)に面している宅地の1平方メートルあたりの評価額を言います。

路線には相続税路線価と固定資産税路線価があり、一般的に路線価と言えば相続税路線価を指します。この路線価を土地の面積に乗じて相続税評価額を求めますが、土地の形や面している路線の数などによって各種補正率も合わせて乗じる必要があります。

例えば、奥行価格補正率や側面路線影響加算率、二法路線影響加算額などがそれに該当します。

つまり、相続税評価額は相続税を課税する基となる価額であると同時に、その土地の取得価額となるため、相続後の売却や土地活用を考える場合、とても重要な評価額となります。

なお、路線価や評価倍率は、国税庁が発表する財産評価基準書で確認する事ができます。



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