不動産売却したいけど… 市街化調整区域の場合にできる売却対策は?

不動産売却したいけど… 市街化調整区域の場合にできる売却対策は?

都市計画法の実施により指定された「市街化調整区域」をご存じですか?市街化調整区域にある不動産を売却する場合、様々な制約があります。

今回は市街化調整区域の不動産を売買する際の弊害や注意点、売却しやすくする方法についてご紹介しています。是非ご確認ください。
不動産売却したいけど… 市街化調整区域の場合にできる売却対策は?

不動産売却したいけど… 市街化調整区域の場合にできる売却対策は?

1.市街化調整区域だと売却にどんな弊害があるの?

(1)市街化調整区域とは?

市街化調整区域とは、都市計画法により指定される市街化を抑制すべき区域のことです。

公的な施設や機関を除いて、その地域で商業を行うことは原則としてできません。

例えば、商業施設を作るとか、コンビニを作るとかだけでなく、賃貸マンションも利益を得るための建築物ですので認められません。その為、もし市街化調整区域にある自己所有地を売却しようと思ってもとても困難なのです。

市街化調整区域は、大体にして不便な立地にあります。田んぼや畑が広がる見渡す限り高い建物のない土地。

駅から遠かったり交通の便が悪かったりする場所がほとんどです。

その上、用途は限られ商業は出来ないと来れば、買い手が非常に限られてしまいます。自宅にするくらいなものです。土地の評価額は安くても、不便な土地とわかっていながら、その地に住宅を購入する人は少ないでしょう。

(2)市街化調整地区域で建設可能な施設

市街化調整区域での商いが全て禁じられているわけではありません。

例えば個人商店や修理店のように、その地域の住人が必要とする最低限の商店は認められています。

ただし大きな施設は建てられませんし、高層建築ももちろんいけません。こういった開発に関する取り決めは各都道府県により細かに定められており、開発するにも知事の許可が必要です。

他に認められている建築物としては、学校や幼稚園、病院、社会福祉施設などが挙げられます。都市計画法における公的な施設のことです。

個人事業によるもので比較的大規模な建設が可能なのは社会福祉施設です。

これも各都道府県によって異なりますが、例えば特別養護老人ホームなどがそうです。公立ではなく私営で利益を得る大きな施設です。

ただし、これにも土地の大きさが500坪以上必要であるとか、県内の人口分布において必要と認められるかどうかなどの基準事項があるのです。それを満たしていなければいくら売りたいからといっても売れないのです。

(3)市街化調整地区域で不動産売却を行うために

市街化調整区域には様々な制限が設けられています。

無秩序な都市化をコントロールするために指定されているエリアのため、自分でどうすることもできません。売り手にとっては非常に難しい土地ですが、売却を検討するのであれば、むやみに売りに出すのではなく、まず市街化調整地域に詳しい不動産屋を探すことが大切です。

そして、開発許可を得られそうな買主を役所など公的機関で相談し調べてもらうなど順を追って取り組みましょう。

2.市街化調整区域の不動産売却をする際にできる対策は?

市街化調整区域の土地や家屋を売却するのは容易ではありません。なぜなら買い手がなかなか付かないからです。

緑豊かな広い土地と言えば聞こえは良いですが、その実、不便な立地であることに変わりはありません。さらに都市化できないように地方ごとに定められてもいます。ならばどうするか?売却を決めたら手順を追って対策を練る必要があるのです。

(1)土地の登記簿謄本を確認しよう

むやみな都市化を防ぐため、各都道府県により見えない線で区切られているエリアが市街化調整区域です。

主に農業用地などとして確保されていて、あとは宅地としてやや建築基準の規制が緩和されているエリアとがあります。

もし、売却しようとしている不動産が田畑などの広大な土地である場合は、同じく農業をする人にしか売ることができません。

売買をする上で用途を農業以外に転用することも可能ですが、基本的には農業の保全という名目もあるため、買主によほどの理由がない限り開発許可が降りないのも事実です。

また、そういった農地は地権者が多数いる場合があります。古くからその地に根付いて農業を営んでいる場合、本家筋や分家などの筆頭者で土地の名義が細かく分かれていることはよくあることです。

一族の土地とはいっても、名義が違えば売却はできません。農地の売却を考えるなら、まずは土地の登記簿謄本を見てみましょう。

どこからどこまでが自分の持分なのかを確認して、どれほどの広さなのかを把握するのです。その上で、もし点在している土地などがあれば親族間で交換するなどして、まとまった土地になるようロットを増やしましょう。それにより売却もしやすくなります。

まとまった土地がある場合・・

工場や病院、福祉施設などの場合は建てるのに広大な土地が必要になります。これらは市街化調整区域でも認められている建築物です。

500坪ほどまとまった土地があるのなら、そういった出店事業者を当たってみると売却につながりやすいでしょう。

もちろん開発基準はその地方ごとに異なっていますし、出店事業者のオペレーターが希望する要件もあるでしょう。売却時期のタイミングも見定める必要があります。現在、地域でどういった開発計画があるのか、新しく何か出来る予定があるか?それにより自分の持つ土地に活用方法があるのであればそれこそ売却のチャンスです。

(2)売却でき、開発可能な土地か確認しよう

建築業界ではよく、道路一本を通すのに40年かかると言います。何もない土地でも必ず誰かの土地です。

区画整理をして道路分の土地主に代替地を与えたり、あるいは売買をしたり。それをその土地、その道路にかかる名義人全てに行うのに大変な時間がかかるためです。開発許可を取るのにも時間がかかります。

その土地になぜ道路が必要なのか、市の財政をかけるメリットがあるのかを吟味されるのです。

例えば、近隣道路の渋滞緩和が見込まれるとか、近隣住民の交通の便をよくすることで人口増加につながるなどの事情が認められて初めて具体的な施工に着手できるのです。

もし自分が持つ市街化調整区域やその近くで開発予定があるのなら、便乗しない手はありません。調整区域というだけで安く買い叩かれたり、業者によっては売却自体に難を示す不動産屋もいるほどです。開発見込みがあるかどうか、行政の窓口で照会してもらうのがいいでしょう。

また、開発は当面予定なしという場合も往々にしてあるでしょう。しかし、同じく役所でそういった土地を必要としている、あるいは開発許可が下りそうな業者を教えてもらうこともできるので、焦って不動産屋に駆け込むことのないようにしましょう。

(3)家屋はいつ建設されたのか調べよう

市街化調整区域に建つ家屋を売却したい場合、その家屋がいつ建てられたのかが重要なポイントになってきます。

そもそも市街化調整区域にある宅地というのは農業従事者のために特別に許可されたものなので、建築した人以外が建替えることができないよう定められています。

ただし、その建物が市街化調整区域に定められる前からあったのか、後に建てられたかによって都市開発法の基準が異なります。普通はその宅地の改築や増築は認められづらく、売却しても所有者を変更するに留まることが多いです。

しかし建築されたのが市街化調整化される前なのであれば、買主がのちに手を加えることができる可能性が高まります。その価格の安さが最大の魅力の市街化調整区域ではありますが、買い手にとっては将来建て替えができるかどうかが購入の決め手に繋がるものです。先に示した土地家屋の登記簿謄本や固定資産課税台帳でいつ頃建てられた家屋なのかを知ることで売却へ一歩近づけるでしょう。

このように、市街化調整区域とは多くの規制が設けられたエリアです。しかし、だからといって売却ができないというわけではありません。まずは自分の土地や家屋の状態をきちんと知ること。それにより、売却に至るプロセスが変わってきます。名義人や建築年月日、坪数を把握してから売却に移りましょう。

3.不動産会社選びはより慎重に!

「市街化調整区域」にある土地の売却を不動産会社に依頼する場合、価格的には市街地よりも遥かに低価格で魅力があるものですからすぐに買主が見つかると思ってしまう人もいるかもしれません。

しかし、不動産会社によっては、仲介手数料が安いなどの理由で取り扱っていないところもあります。

「市街化調整区域」というのは、元来市街化を抑制するために指定された地域です。法律が実施される以前から建っていた住宅もあり、市街化調整区域で生活している人もいるので、一般人から見ると住宅を建設することができそうに思われることもありますが、問題も多いのでこのような案件に詳しく、専門的に取り扱っているなど売買実績がある会社の意見を聞くことが重要になってきます。

また、買主に対しても細かい説明なしに、価格の安さだけを強調して進めていく不動産会社ではなく、不利なことや起こりうるかもしれないトラブルなどもきちんと説明する会社を選ぶと良いでしょう。

価格の安さは大きな魅力ですから、駐車場や資材置き場などの需要も考えられます。一つの会社の説明だけでなく複数の専門家の意見を聞いてみることも必要です。トラブルになりやすい物件ですから不動選会社選びはより慎重に行うことが重要だといえます。

まとめ

市街化調整区域の不動産(土地や建物など)を相続した場合、その不動産を売却したくても、売却がすぐにできないこともあります。

スムーズに売却するためにも、市街化調整区域の不動産売却に詳しい専門家の意見を聞きながら売却計画を立てることもオススメします。



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