共有名義の土地を売りたい!自分の持分を売却するために必要な5つのノウハウ

共有名義の土地を売りたい!自分の持分を売却するために必要な5つのノウハウ

不動産(土地や建物など)を共有名義で保有しているという方も多いのではないでしょうか?

相続した際に、共有名義で、相続してしまった方や、夫婦でお金を出し合って不動産を購入した場合にも共有名義となっているケースは多いと思います。

では、この共有名義となっている不動産で、売却する場合にはどのようにすればよいのでしょうか?

共有名義の土地を売りたい!自分の持分を売却するために必要な5つのノウハウ

共有名義の土地を売りたい!自分の持分を売却するために必要な5つのノウハウ

1.単独名義にするために!分筆して売却する方法

不動産用語で、一つの土地の単位を「筆」と表します。

これは土地登記簿にならもので、一つの土地を分けることを分筆、反対に複数の土地をまとめることを合筆などと言います。

例えば、親から相続した一筆の土地を兄弟二人で共有名義で所持していたとします。それを二筆に分筆して兄名義と弟名義の土地に分けることによって、土地の売買や後の相続などがスムーズになるのです。もし共有名義のままだと、双方の同意がなければ売却もできません。

また、どちらかが亡くなってしまうなどした場合、共有で所持していた権利がその妻や子に相続されることにより、さらに分散されて合意を得なければいけない人数が増えてしまいます。一筆の土地に名義人が複数いる場合、その全ての人の合意が必要となるため、人数が多いとその意思統一がより困難となるのです。そのため、早めに分筆して単独名義にする方が得策なのです。

分筆するため必要なこととは?

分筆をするには、どこからどこまでが該当地なのかを正確に把握するための測量と、登記料として不動産価額の0.4%の登録免許税が必要です。

この不動産の価額は

路線価×敷地面積

で算出することができ、この路線価はインターネットなどにも記載があるので自分で調べることも可能です。ただし、測量に関しては素人でできるものではないのできちんとプロにお願いしましょう。

売却を考えるなら、まずは不動産業者などに相談して分筆する旨を伝えましょう。

所持している敷地面積から分筆したあとの持分がどのくらいになるかにより、売れるか売れないかも変わってくる場合があります。

また、その土地がどう接道しているかも大切です。四辺全てが接道している長方形の土地を当分にするのか、二辺接道している正方形の土地を当分にするのか。接している道路の路線価により不動産の価値は変わってきますから、ただ分けるといっても資産まで当分に分けられるわけではないのです。

こういった点から、不動産業者に当たるなどして、どう分筆したら売りやすいか、買い手がつきやすいかなどを相談してみるのもいいかもしれません。分筆の登記自体にはそれほど時間はかかりませんので、測量を済ませたら専門家の意見を仰ぎましょう。

世襲されていく不動産は、相続を繰り返すほどに名義人が増えていきます。相続人同士が仲の良い状態のときはいいでしょう。しかし、登場人物が増えるほど、分筆することも売買も相続も厄介になるものなのです。

2.所有者全員に売却意志があるなら!持分の割合で分配

親が亡くなって兄弟たちで土地を相続した場合は、一つの土地を複数で所有することなり共同名義の土地となります。

持分が三分の一と言っても土地の面積三分の一を所有しているという意味ではありません。

それで土地の持分として土地の一部を売ることはできませんので土地の所有者たちの間で売却について意見が割れていると売却が難しくなってしまいます。

しかしながら、所有者全員に売却意志があるなら比較的容易に手続きを済ませることができます。

まず基本となるのは、土地の売却には所有者全員が立ち会うという点です。

売買契約書に著名し、実印で押印をする必要があるからです。また土地の所有者全員がそれぞれ印鑑証明や住民票、さらに本人確認書類を揃えておかなくてはなりません。

もちろん健康上の問題や老齢に伴い売却に立ち会えないこともあるでしょう。その場合には本人に代わって売却手続きに立ち会う人を自ら選任して委任状を用意します。委任状があれば、委任状で明示された権限内で本人に代わって手続きを行えます。

また、共同名義人が一人の人に全権を委ねる委任状を作成することもできます。遠方に住んでいるために土地の売却に立ち会えない場合には、委任状を作成することで手続きをスムーズに済ませることができるでしょう。しかしこの場合でも、不正に委任状を作成することを防ぐために、本人への売却意志の確認がなされるようになっています。

委任状を作成するためのポイント

委任状を作成するにあたり、幾つか抑えておかなくてはならないポイントがあります。

委任状は口約束などで後からトラブルになることを防ぐためにも必ず用意する必要があります。特に決められたフォーマットはありませんが、記入するべき事項が幾つがあります。

まずは委任者の氏名と住所、連絡先の記入。また受任者も同様に氏名、住所、連絡先の記入です。

そしてそれぞれに押印があるべきです。

次いで委任者が受任者を委任し、どの権限を付与するかを明記します。土地売却に関して一人の所有者に全権を委ねる際には「一切の権限を委任」との記載が必要で、売却価格、売却時期、手付金などすべてを決定する権限を認めることになります。そして売却する土地については、登録簿に記載されている通りに土地の情報を記すことが必要でしょう。

土地を売却する際に発生する売却代金は、委任者ではなく受任者に集まります。しかしこれは売却代金が受任者に支払われたのではなく、あくまでも代わりに受け取ってもらったということで贈与には当たりません。仮に売却代金や手付金の受け取りに心配があるなら、委任者は各自で領収書を用意することができ、代金を直接振り込みしてもらうこともできます。この場合にも委任状で権限をしっかりと明記し、代金の受領権限を与えないようにすることが必要でしょう。

権限を委任する際には委任状だけでなく、他にも提出が求められる書類があります。

まず委任状には実印を使用しますので、印鑑証明書を添付する必要があります。

そして住民票の写しや運転免許証や国民年金手帳など本人確認ができる書類が必須です。

この時、もし住民票の住所と登記簿上の住所が異なるなら、移転した経緯が明らかになるように前住所の住民票も必要になります。保管期間が経過しており役所に記録がない時は、戸籍と一緒に管理されている住所移転の履歴を確認して役所で交付してもらいましょう。面倒ではありますが、移転を繰り返していると生じ得ることですので、土地売却をする際には前もって書類を集めて移転記録を証明できるようにしておくことが鉄則です。

土地所有者であった親が亡くなり、遺産分割協議で土地の売却が相続人全員で決定したならこうした面倒な手続きを省略して便宜を図ることもできます。

一つの土地を複数の相続人で相続すると、共同名義人となり売却するのに時間と労力がかかってしまいます。それで遺産分割協議で、相続人一人の名義で登記し、売却後にそれぞれの相続人に代金を分配する換価分割という方法と取ることもできます。

本来であれば共同名義になるはずの土地が単独名義になる訳ですから贈与に当たりそうなところですが、相続時の換価分割は贈与税の対象にはならないと定められています。

※換価分割についての詳細は、下記サイトをご参照ください。

相続財産を現金化して分割する『換価分割』の論点とは?

 

もし遺産分割協議で決まった分配の割合と売却代金の分配に相違がある場合は、過大に相続したと見なされて贈与税が適用されるかもしれません。いずれにしても税務署には、遺産分割協議で換価分割となったこと、手続き上の便宜を図るために単独名義としたことなど、経緯を含めて説明できるようにしておく方が良いでしょう。このように一つの土地を共同名義で所有していると売却が面倒になるのは事実です。それでも相続する土地について活用方法を事前に話し合い全員一致で売却の意志があるなら、遺産分割協議で誰が代表者となり単独名義となるのか、その後の分配はどうなるのかを決めておくことがきます。

3.気をつけないと損をする!?売却する上での注意点

土地を売却する際には、どのくらいの相場で売却できるのか、あらかじめ不動産会社に依頼をして査定価格を調べるでしょう。しかし、必ずしも査定価格の通りに売却できるとは限りません。査定額はあくまでも売却できそうな価格であって、実際に売却できる価格とは異なってくるのです。

また、不動産会社の営業的な価格提示に引っかかってしまうと、土地の価格が高すぎることでいつまで経っても売却できないといった事態に陥ってしまうので注意が必要です。もちろん、査定額はどのくらいで売却できるのかの目安になりますが、高すぎたり安すぎたりする場合には査定価格を鵜呑みにせずに売却することが必要でしょう。

そして、土地を売却する際には不動産会社に仲介を依頼しますが、不動産会社選びを間違えてしまうとやる気のない担当者に当たってしまう場合があります。そうなると、適切な営業をしてもらえない可能性が高いので、土地がなかなか売却できずに売れ残ってしまいます。

不動産会社を選ぶ際には、複数の不動産会社を比較検討し、その中から優良なところを選ぶことが重要です。もし、信用ができない不動産会社に当たってしまったら契約を解除して別の不動産会社と契約することも検討する必要があります。

何でも不動産会社に任せ切りにするのではなく、自分で判断して不動産会社を見極めるようにしましょう。

4.高いかもしれない?販売価格を見直してみよう

土地が売れない状況が続いているときには販売価格が問題になっている可能性を疑うのが最も賢明です。土地を探している人の視点に立って考えてみるとその理由は明らかでしょう。

土地を探すときにはまず予算を考えて、その範囲内で購入可能な土地を検索するのが基本です。最近では地域ごとに土地価格の相場情報を手に入れるのも簡単になっているので、その情報に基いて高いと感じられる土地も候補から外されてしまうでしょう。少しでも高いという印象を持たれてしまうと興味を持ってもらえなくなってしまうため、相場をよく考えて販売価格の見直しをしてみると速やかに買主が現れる可能性があります。

販売価格の見直しをするときには二つの視点を持つことが大切です。

販売価格を見直す2つの視点①

一つはその地域での相場に見合った適正価格が設定できているかを確認することであり、まずは相場を知らなければなりません。一般的な方法として用いられているのが不動産会社に仲介を頼んだ際に行われる査定で評価された価格を用いるものです。

しかし、不動産会社が本当に相場に見合った価格を算出しているのかはケースバイケースであり、他の業者による査定価格も比較してみると良いでしょう。無料で依頼できる訪問査定を多くの業者が実施しているため、訪問査定を申し込んで査定価格を手に入れるのが簡便でコストのかからない方法です。信頼度の高い情報が欲しいと考えたら不動産関係の業者を中心にして査定を行ってもらいましょう。その結果としてやはり設定した価格が相場よりも高かったとわかったら相場程度まで下げるだけで買主が見つかる可能性が高まります。ただし、あくまで査定価格は評価によって得られたものであり、実際に売れる金額より高い場合も低い場合もあるので注意しましょう。参考値として使用するものであって必ずしも査定価格から推定される相場で価格を決める必要はありません。

販売価格を見直す2つの視点②

もう一つは土地を探している人が簡単に手に入れられる相場価格よりも高くならないようにすることです。オンラインで不動産情報を入力するだけで行える簡易査定は買主も売主も利用できるサービスであり、気軽に利用できるのが特徴でしょう。

誰でも利用できることから土地探しのときに価格が相場程度かどうかを見積もるのに用いられることがよくあります。売主としても簡易査定を行ってみると、土地を探している人がどの程度の価格になるだろうと考えているかがわかるでしょう。あまりにその金額よりも高い場合には、たとえメリットがあって高い価格設定を行っていたとしても買主にとってはむやみに高い価格を付けている土地だと判断されてしまうリスクがあります。売れずに困ってしまったときには簡易査定の価格付近まで下げるのを考慮するのが得策です。

具体的に価格を決めるときには土地を探している人が検索したときに候補に表示させられるようにする工夫も大切です。買いたいと考えている上限の金額で条件設定を行えば、わずかにその条件から逸脱するだけで表示されなくなります。百万円単位で検索することが多いので無駄に端数を増やさないようにした方が検索で見つけてもらいやすくなるでしょう。土地を探している人が不動産会社に紹介してもらっている場合にはこの限りではありませんが、多くの人が検索を利用して自分で土地を探すようになっているので価格の細かな工夫も売れるようにするために大切になっています。

適正価格を再検討して価格に少しの工夫を行うだけで購入希望者が増える可能性があるため、土地が売れないときにはまず価格を見直しましょう。土地を探している人が高いと感じてしまうリスクを下げるように見直すのがポイントです。

5.媒介契約を見直す!不動産会社を変えるのも手段

土地がどうしても売れないというときには不動産会社が販売業務をしっかりと行ってくれていない可能性も考えましょう。

不動産会社との媒介契約には大別すると一般媒介契約と専任媒介契約の二種類があります。それぞれにメリットもデメリットもありますが、この選び方一つで土地が売れるかどうかが分かれてしまう場合もあるのです。

一般媒介契約では複数の不動産会社に仲介を依頼できるため広く土地を宣伝してもらうことができます。一方で、仲介業務についての報告義務などがないため、実際に販売活動を行っているかどうかがわからないことが多いのです。

これに対して専任媒介契約では一つの不動産会社にしか仲介を依頼できないものの、不動産会社にとっては任せられているという信頼感を受けられることから尽力してくれる可能性が高まります。仲介業務についての報告義務もありますが、信頼できる不動産会社に依頼しなければ適切な販売活動を行ってもらえないリスクもあるのです。

どの媒介契約を結ぶかによる影響に加えて、不動産会社選びの影響も販売活動に違いをもたらします。あまりにも売れないときには不動産会社を選び直すことも大切です。

 



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