全員相続放棄したら、どうなるの!?

全員が相続放棄するのは、亡くなった方に多額の借金があり資産をほとんど保有していない状況の時が多いです。
では、全員が相続放棄をした後の、資産や借金などはどうなってしまうのでしょうか?
今回の記事では、全員が相続放棄をした場合の取り扱いをご説明させて頂きます。

1.全員が相続放棄した場合、借金はどうなる?

相続人(相続する人)の全員が相続放棄したら、相続人が誰もいなくなってしまいます。

例えば、父が5,000万円の借金を残して亡くなったとします。
借金があったということは、父にお金を貸している方がいたということになります。この父にお金を貸していた方を、『債権者』と呼びます。
父の死亡後、誰かが相続してくれれば、5,000万円の借金は、相続した相続人が債権者に対して返済していかなければなりません。
しかし、父の残した借金を代わりに返済していきたいという相続人がいなければ全員相続放棄してしまうでしょう。

もし全員が相続放棄してしまった場合には、父にお金を貸した債権者は、お金を返して貰えず泣き寝入りするしかないのでしょうか?

そんなことはありません。債権者は、家庭裁判所に『相続財産管理人』の選任を申立てることが認められています。それにより貸していたお金が戻ってくる可能性があります。
相続人が誰になるのかを把握できないという方は、5分でわかる!相続する人(相続人)って誰?をご参照ください。

2.相続財産管理人とは?

相続財産管理人とは、相続人の存在が不明である場合や、相続人全員が相続放棄をして、結果として相続する人がいなくなってしまった場合、家庭裁判所に申立てをすることにより、選任される相続財産の管理を行う人のことです。
相続財産管理人は、裁判所から選ばれる中立な立場の方が選ばれることになっており、基本的に弁護士が選ばれます。

相続財産管理人が最初に行うことは、亡くなった方の相続財産(資産や負債)を調べ、資産を精算し、債権者に配当をし、それでも資産が残った場合には、最終的には国に引き継ぐという業務を行います。

債務超過で多額の借金があり、相続人全員が相続放棄をした場合には、金融機関(お金を貸している銀行等)が相続財産管理人の選任を裁判所に申立てることがあります。
相続財産管理人は、残された財産の中から借金を平等に返済する必要があります。

例えば、甲さんが死亡し、甲さんは、現金1,000万円と、A銀行に借金2,000万円、B銀行に借金2,000万円あったとします。
全員が相続放棄をした場合には、相続財産管財人が選任されれば、A銀行に500万円、B銀行に500万円が甲の保有していた現金から返却されます。
甲さんにそれ以外の資産がなければ、A銀行、B銀行どちらもそれ以外の返却を求めることは出来ません。よって、どちらの銀行も1,500万円は返却されることはないため損をすることとなります。
相続放棄 全員2

3.相続財産管理人がつかないケースも存在する?

原則として、申立てがない限り、相続財産管理人はつきません。

申立ての際には、家庭裁判所に予納金として約30~100万円を支払う必要があります。

そのため、財産が無ければ、相続財産管理人がつかないこともあります。

もし亡くなった方が、現金や不動産などを少しでも保有していれば、債権者は裁判所に支払う費用を請求することができるため、相続財産管理人の申し立てを行います。
しかし、亡くなった方が借金のみであり、現金などの財産を全く保有していない場合には、相続財産管理人を申し立てたところで費用を支払ってもらえないことから、相続財産管理人がつくことはないでしょう。

4.相続財産管理人を申し立てるために必要な費用とは?

  • 収入印紙800円(申立手数料)
  • 郵便切手(申立てをする家庭裁判所に郵送するため)
  • 予納金(30万~100万円程度)

5.相続放棄してもやらなければならないことがある?

相続人の全員が相続放棄をすると、当たり前ですが相続人が誰もいなくなってしまいます。
亡くなった方の相続財産に、借金だけでなく現金や不動産などの財産がある場合には相続放棄した相続人が相続放棄するまでの間、現金や不動産などの相続財産を管理しなければならないルールになっております。

相続放棄が確定するまでの間は相続財産が誰に引き継がれるか不確定なので、とりあえず相続人が管理しなければなりません。

また、相続財産を管理している相続人が相続放棄をした場合にも、すぐに相続財産である現金や不動産の管理をやめて良いわけではありません。
相続放棄すれば現金や不動産の管理する必要がないように感じるかもしれませんが、相続放棄後に新たに相続人となった者が相続財産の管理をはじめるまで必要です。

6.家庭裁判所に相続放棄を撤回したい時は?

相続放棄申述書を、家庭裁判所に提出後、相続放棄陳述受理証明書が交付された場合、それ以降の撤回は原則として認めることができません。財産のプラスやマイナスの加減について、交付後の調べて得をする分が多いからといって、撤回を認めてしまうと相続人や債権者に対し、大きな負荷や苦痛を伴うために許可していないのです。

ただし、自分以外の相続人による圧力や脅迫、詐欺被害にあっての相続放棄、この2種類に関しては例外措置が講じられます。

そのため、自分が相続人であることを知ってから3カ月以内に、プラス/マイナス財産を両方相続する『単純承認』、プラスの財産のみを相続する『限定承認』、そして説明した『相続放棄』の3つの方法を厳選する必要があるのです。

まとめ

相続放棄を全員してしまった場合の取り扱いをご理解頂けたでしょうか?
すべて相続放棄された場合に困るのは、貸したお金を回収したい債権者かと思います。
お金を貸している方は、回収するために相続財産管理人を申し立てる必要がありますので、手間がかかります。
貸したお金を回収したいという方は、全てをご自身で行うのは難しいと思いますので、弁護士さんに依頼すると良いのではないでしょうか。

【関連記事】

相続放棄の期限は3ヶ月以内です!

手続したいが自分でやるのはハードルが高い

手続きで失敗したくない         

相続争いに巻き込まれたくない      

相続放棄の期限を過ぎてしまった     


1つでもあてはまる方は、今すぐ相続放棄の専門家にご相談ください。


全国どこでも対応可能!

経験豊富な相続放棄専門の司法書士が対応致します。


【 相 続 放 棄 相 談 窓 口 】

東京相続放棄センター

電話をかける



-東京 相続放棄相談センター(運営:なかむら司法オフィス)-


東京相続放棄相談センターのHPで詳しく調べたい方はこちらをご参照ください。



相続情報ラボ | 相続専門の税理士が監修する税金お悩み解決サイトの購読はfacebookが便利です。




Twitter・RSSでも購読できます。

コメント

    コメントはこちらから

    *