簡単に作れる!?贈与税の申告書の作成方法

簡単に作れる!?贈与税の申告書の作成方法

 贈与によって財産をもらうと贈与税を納めなければいけない場合があります。その場合には、自ら作成した申告書を提出しなければいけません。もちろん、税金の申告書は税理士におまかせすればしっかり作成してくれますが、自分でも作成方法を知っておきたいという方もいらっしゃるでしょう。そんな方のために、今回は、贈与税の申告書の作成方法をご紹介します。


簡単に作れる!?贈与税の申告書の作成方法

1.贈与税の申告書を提出しなければいけない人

日本人 おじさん

 贈与税の申告書を提出しなければいけない人はどんな人でしょうか。贈与税には二種類あってその二種類では申告書を提出しなければならない人の要件が異なりますので、その贈与税の種類ごとに内容と申告書を提出しなければならない人の要件を紹介します。

(1) 暦年課税贈与

簡単に作れる!?贈与税の申告書の作成方法

いわゆる一般的な贈与税で、財産をあげる人ともらう人の関係は問いません。こちらの贈与税の場合には、申告書を提出しなければいけない人には二つのパターンがあり、そのどちらかにでも当てはまる場合には申告書を提出しなければならないこととなります。その二つとは

「納めなければいけない贈与税額がある人」

「申告書を提出しなければいけない規定の適用を受けた人」です。

まず、贈与税額がある人は申告書を提出しなければいけません。また、税額が0であっても『贈与税の配偶者控除』や『住宅取得等資金の非課税』などといった規定の適用を受けるために、申告書の提出をしなければいけない規定の適用を受ける場合にも申告書を提出しなければいけません。

※申告書を提出しなければいけない規定の詳細は下記を参照ください。

贈与税の配偶者控除で2,000万円贈与しても非課税に?

1.不動産(住宅)の購入資金の生前贈与で1,500万円まで贈与税なし!?

※暦年贈与の詳細は、暦年贈与に絡む5つの論点とは?をご参照ください。

(2) 相続時精算課税贈与

簡単に作れる!?贈与税の申告書の作成方法
高齢者の方が持っている資産を早期に若い世代に移転してほしいという意図から設けられた贈与税で、親子間や祖父母と孫といった間柄でのみ使うことができる贈与税です。
こちらの贈与税の場合には、財産をもらった場合には税額があるかないかにかかわらず必ず申告書を提出しなければいけません。
 
相続税精算課税の詳細は下記を参照ください。

2.贈与税の申告書はいつまでに提出しなければならないか

簡単に作れる!?贈与税の申告書の作成方法
贈与税は暦年(1月1日から12月31日)を区切りにして計算し、贈与によって財産をもらった年の翌年の2月1日から3月15日までに申告書を提出します。したがって、贈与があった年の翌年3月15日が申告書の提出期限となります。なお、その期限は同時に納付の期限ともなりますので、納めなければいけない税額がある場合には、申告書の提出と合わせて税金の納付も行わなければなりません。申告書の提出や税金の納付がその期限を過ぎてしまうと、贈与税に加えて延滞税や加算税と呼ばれる罰則的な税金も納めなければいけなくなりますので注意が必要です。
詳細はこちら。

3.贈与税の申告書はどこに提出しなければならないか

東京都庁
 贈与税の申告書は税務署に提出するのですが、どこの税務署でもいいわけではありません。贈与税の申告書は、財産をもらった人の住んでいた場所を所轄する税務署に提出します。ですから財産をあげた人がどこに住んでいたのかは関係ありません。
 
また、提出にあたっては控えを保管しておきたいですので、2部作成し税務署で受付印を押してもらって、1部を控えとして保管しておくことをお勧めします。
 申告書の提出は、郵送でも受け付けてくれます。ただし、申告書を送付する場合の注意点として、申告書は信書に当たるため郵便物又は信書便物として送付するように求められていて、荷物扱い(例えばゆうパックなど)では送付できないとされています。ちなみに、送付した場合の提出日は、郵便の場合には通信日付印(消印)の日付になりますが、それ以外の場合には税務署に届いた日になりますのでこちらにも注意が必要です。

4.贈与税の申告書の書き方

 相続税の申告書は第1表から第15表まであるのですが贈与税の申告書は第2表までしかありません。また、計算方法も相続税よりも贈与税の方が簡単なため、贈与税の申告書は相続税の申告書と比べると非常にシンプルなものです。ですから贈与税の計算方法さえわかっていれば一般の方でも作成できるような内容になっています。申告書の様式は、国税庁のホームページに掲載されていますので参考にしてください。

 代表的なものの内容をご紹介します。

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(1) 申告書第1表「贈与税の申告書」

 贈与をした人、贈与をした財産の種類と金額、最終的な贈与税額までを計算します。暦年課税贈与税で特例の適用などを受けていなければ申告書はこの1枚だけになります。(上記サイトの№1をご確認ください)

(2) 申告書第1表の2「贈与税の申告書(住宅取得等資金の非課税の計算明細書)」

 贈与によって取得したお金で住むための家を新築等した場合には、一定の要件を満たした場合に非課税の適用を受けることができます。その規定の適用を受ける場合に使用します。(上記サイトの№2をご確認ください。)

(3) 申告書第2表「贈与税の申告書(相続時精算課税の計算明細書)」

 相続時精算課税の適用を受ける場合に使用します。相続時精算課税の適用を受ける場合には、その適用を受ける最初の贈与税の申告の際に「相続時精算課税選択届出書」という届出書を贈与税の申告書とともに提出する必要があります。
この他にも財産の評価額を計算するのに当たって使用する明細書なども提出する必要があります。(上記サイトの№4をご確認ください)

5.贈与税の申告書への添付書類

 一般的な贈与税の申告書を提出する場合には、取得した財産の種類に応じてその評価額の計算の根拠とした書類以外に添付書類はありません。ただし、相続時精算課税の適用を受ける場合や特例の適用を受ける場合には添付書類が必要となります。主なものは次の通りです。
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(1) 相続時精算課税の適用を受ける場合

 ① 財産をもらった人の戸籍謄本又は抄本

 ② 財産をもらった人の戸籍の附票の写し

 ③ 財産をあげた人の住民票の写し

 ④ 財産をあげた人の戸籍の附票の写し

(2) 贈与税の配偶者控除の適用を受ける場合

 ① 財産をもらった人の戸籍謄本又は抄本

 ② 財産をもらった人の戸籍の附票の写し

 ③ 適用を受ける居住用不動産の登記事項証明書

 ④ 財産をもらった人の住民票の写し

(3) 住宅取得等資金の非課税の適用を受ける場合

 ① 財産をもらった人の戸籍謄本

 ② 財産をもらった人の源泉徴収票など

 ③ 適用を受ける家屋についての工事の請負契約書や売買契約書の写し

 ④ 適用を受ける家屋についての登記事項証明書

 ⑤ 財産をもらった人の住民票の写し
ここまで、申告書の書き方や申告書と合わせて提出する書類などを紹介しましたが、国税庁のホームページでは申告書の記載方法やその添付書類について、実際の申告書を使った記載例なども合わせて掲載していますので参考にしてください。

6.贈与契約書について

 贈与契約自体は契約書がなくてもお互いの意思が合えば有効となります。しかし、贈与契約書を残しておかないと親族間で揉め事になったり、贈与が認定されなくなったりということがあります。そうならないためにも、贈与契約書を残しておくことをお勧めします。贈与契約書は、「誰から誰へ」「何を」「いつ」といった内容を明記し、あげる人ともらう人の署名と押印を行います。公証役場(市役所)に行って「確定日付」を押してもらうとその契約はさらに確実なものとなります。贈与契約書の内容は、検索サイトなどで検索するとすぐにサンプルが見つかりますので参考してください。 

まとめ

 贈与税は、その計算が比較的簡単であることから申告書の作成はご自身で行うこともできるかもしれません。しかし、もらった財産が現金以外の財産の場合には、その財産の評価額がいくらなのかといった計算が必要になりますので、専門の税理士に依頼した方が確実に申告書の作成や提出ができると思います。