所得税の「障害者控除」忘れてない?家族に障害者の場合も使えます

所得税の「障害者控除」忘れてない?家族に障害者の場合も使えます

ご家族やご自身が障害者である場合、様々な税金上での優遇措置(=障害者控除)が受けられます。それらを知っていれば不要な税金を支払うことを免れ、知らないと非障害者と同じ税金を支払うことになります。障害があると、障害のレベルにより通院のための費用や施設に支払うお金、そして車イスの購入といった負担があるので、できるだけ不要な支払いは避けたいですよね。

 障害者控除には様々な種類があります。今回の記事では所得税の障害者控除についてお話していきたいと思います。


所得税の「障害者控除」忘れてない?家族に障害者の場合も使えます

 1.そもそも所得税とは?

所得税とは、国に納める国税です。ご自身の所得に応じて、サラリーマンであれば源泉徴収で毎月給与から天引きされていますし、自営業をされている方であれば毎年確定申告をして所得税を納めています。

 ①収入と所得の違い

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では、もっと突き詰めて所得とは何か確認してみましょう。「所得ってなんですか?」と聞かれると、何となく毎月の給与のことをイメージする人は多いと思います。しかし、税法上これは所得ではなく「収入」と呼びます。

収入に含まれるのは、毎月の給与だけではありません。ボーナス(賞与)や各種手当も含みます。これに対し。「所得」とは、収入から「給与所得控除」を差し引いたものを「所得」と呼びます。

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 ②給与所得控除とは?

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サラリーマンの場合、会社に行き仕事をするだけである程度の経費はかかっています。会社から支給される制服やロッカーといった初期費用から、電卓やボールペンといった文房具まで、あなたが仕事に集中できるようあらゆる設備が整っているはずです。これらの経費は、もちろん会社が負担しています。会社があなたの所得を税務署に申告する際は、これらの経費を「給与所得控除」として差し引いて計算しているのです。

例えば、あなたの収入が500万円であったとしましょう。給与所得控除額は、収入により計算式が異なります。

給与所得控除

 

収入が500万円の場合、上記のURLを参照する給与控除額を求める計算式は以下のようになります。

5,000,000円×20%+540,000円=1,540,000円

500万円の収入から154万円の給与控除額を指しひくと、346万円になりました。346万円に対する税率を20%で計算すると、納めなくてはいけない(給与から天引きされる)所得税は264,500円です。264,500円を毎月の12か月で割ると、約2万2千41円です。

年収500万円の方はだいたい、毎月2万2千円ぐらい給与から所得税が天引きされている計算となりました。毎度計算する度に思いますが、税金って結構な金額です。

2.障害者控除を使うとどうなる?

障害者控除の金額

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障害者控除を使うと、上記の金額が所得から差し引いて計算してもらえます。

それでは、一般障害者Aさんが前回の例と同じ給与年収500万円だったと仮定して計算します。(障害者で年収500万円は例として適当ではない、と思われる方もいるかもしれないですが、障害者控除の計算例のためご了承ください。)起算式は以下となります。

給与所得500万円-給与控除額154万円−27万円=319万円

Aさんの給与所得は控除額27万円を差し引いた319万円となりました。これに対する所得税率を10%にした場合、納める所得税額は221,500円です。これを前回のように12か月で割ると、毎月約18,500を給与から天引きされる計算になります。

障害者控除を使わないと毎月2万2千円、使えば毎月1万8千500円ですので毎月の差額は約3,500円です。大きいですよね。

3.所得税の障害者控除を使える人とは?

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所得税の障害者控除を使うには、以下のような条件があります。

 

①特別障害者・知的障害者・障害者手帳を持つ方

 障害者とは、身体障害者・知的障害者・精神障害者を指し、障害により日常生活または社会生活に相当な制限を受ける方のことです。

障害者にはレベルがあり、「身体障害者手帳」と「精神障害者保険福祉手帳」の交付を受けている方が対象です。手帳の級が3~6級の場合は、一般障害者と呼びます。なお、各手帳を交付中の時でも、障害者控除の申請は可能です。

 また、これらが重度だと医師から判定された方を特別障害者と呼び、対象となっています。具体的には、手帳の級が1.2級の場合は特別障害者にあたります。特別障害者には、特別な障害がなくとも6か月以上にわたり寝たきりの状態が続いており、さらに複雑な介護を必要とする方も含まれます。また、戦争での病気やケガ、原子爆弾被爆者の方も特別障害者と言います。

 

②上記障害者の配偶者

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障害者本人でなくても、例えば妻が障害者であるといったサラリーマンも控除の対象です。会社の経理担当者に障害者の親族であることを証明する書類を提出しましょう。

③上記障害者を扶養している者

娘や息子が障害者である場合も、それを証明する書類を会社に提出することで障害者控除を受けることができます。

なお、会社勤めでない場合はご本人また税理士が確定申告をするときに障害者控除の欄に記入し、添付書類として必要書類を提出しましょう。

 

まとめ

今回は所得税の障害者控除についてお話しましたが、その他にも税金の障害者控除は複数存在します。もれなく申請すれば、かなり生活に役立ちますので忘れずに申請しましょう。