子供の扶養控除を正確に理解していますか?

子供の扶養控除を正確に理解していますか?

子供がアルバイトをして、103万円以内の給与であれば、所得税の計算上、扶養控除を受けることが出来るのか?
それとも、130万円以内の給与であれば、扶養控除を受けることが出来るのか?

扶養控除について、あなたは正確に理解していますか?
この判断を間違えてしまうと損をする可能性があります。
子供がアルバイトをして、103万円以上稼いでしまう可能性がある!という方はぜひご覧ください。

 


子供の扶養控除を正確に理解していますか?

1.所得税における扶養控除とは?

 

扶養控除を理解する上で大事になってくるのが、『扶養親族』と『控除対象扶養親族』という言葉です。この言葉を理解することが出来れば簡単に扶養控除を理解することが出来ます。

(1)扶養親族とは?

扶養親族とは、その年の12月31日の時点で、次のすべての要件に当てはまる人です。

① 6親等内の血族及び3親等内の姻族であること(例)子、養子、孫

② 生活の財布が一緒であること(同一生計であること)

③ 年間の合計所得金額が38万円以下であること(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
一般的に、扶養親族とは、同居している子供を指します。しかし、生活の財布が一緒であればよいので、同居していなくても、仕送りなどをして養っている状況であれば扶養親族となります。

(2)控除対象扶養親族とは?

控除対象扶養親族とは、扶養親族のうち、その年12月31日現在の年齢が16歳以上の人をいいます。

(3)扶養控除とは?

納税者(税金を納める方)に所得税法上の『控除対象扶養親族』となる人がいる場合には、一定の金額の所得控除が受けられます。これを扶養控除といいます。

【扶養控除のポイント】
16歳以上で、バイト代が1月~12月の一年間で103万円以下の子供がいれば、扶養控除が受けられるというイメージを持っておくと良いのではないでしょうか。

2.アルバイト代130万円の子供は、扶養控除を使えるの?

少ない
 130万円稼いでも扶養控除を利用できると間違えて覚えている方もいるのですが、130万円を稼いだ場合には、扶養控除を受けることは出来ません。

(1)学生で年間の給与が103万円以下の場合

  • 所得税はかかりません(学生自身の税金はゼロ)
  • 扶養控除を受けることが出来ます。
  • 保険の扶養は外れません。そのため、学生自身が、保険料を支払う必要はありません。

(2)学生で年間の給与が103万円以上130万円以下の場合

  • 所得税はかかりません。(学生自身の税金はゼロ)
  • 扶養控除を受けることは出来ません。(給与が103万円以下でなければ受けられません)
  • 保険の扶養は外れません。そのため、学生自身が、保険料を支払う必要はありません。

(3)学生で年間の給与が130万円超の場合

  • 所得税が発生します。(学生自身が払う所得税です)
  • 扶養控除は受けることが出来ません。
  • 保険の扶養は130万円超から外れてしまうため、学生は、国民健康保険料を負担しなければならなくなります。

3.学生はいくらの給与を稼げば得するのか?

(1)給与103万円は超えて得することはあるのか?

103万円を超えると、扶養控除を適用できなくなるため、親の所得税が増加します。そのため、中途半端に120万程度稼いでも、世帯所得の合計はほとんど変わらないでしょう。
そのため、120万円程度稼ぐのであれば、103万円に押さえるべきでしょう。

(2)給与130万円は超えて得することはあるのか?

130万円超を稼いでしまうと、国民健康保険に切り替わってしまうため、世帯所得が約20万円下がります。150万円以上稼ぐことが出来ないのであれば、給与は103万円以下で抑えた方が良いのではないでしょうか。

4.扶養控除に年齢制限はあるのか?

12月31日現在の年齢が16歳以上の人が扶養控除の対象となります。

平成22年度の改正前は、16歳未満の方も扶養控除が適用出来ましたが、子ども手当ての創設によって、16歳未満の扶養控除を廃止しました。

5.所得税の計算で、扶養控除はいくら控除できるか?

扶養控除額は次の下記の通りです。

 

 範囲
控除額
16歳~18歳の親族等がいる場合
38万円
19歳~22歳の親族等がいる場合
63万円
23歳~69歳の親族等がいる場合
38万円
70歳以上で親(直系尊属)同居している場合
58万円
70歳以上で同居していない親族等がいる場合
48万円
上記図は、改正後の控除額のみ記載しています。
財務省のホームページに改正前から、改正後で控除額がどのように変更になったのか記載されておりますので、興味のある方はご覧ください。

扶養控除の見直しについて (財務省)

6.子供が就職したら扶養控除は利用出来ないのか?

16歳以上で、給与が1月~12月で103万円以下、かつ、同一生計であれば、扶養控除が受けられますが、就職すれば、年間103万円超を稼ぐことになるはずなので、一般的には、就職をしてしまうと扶養控除は利用できなくなります。
子供の扶養控除を正確に理解していますか?

まとめ

所得税における扶養控除についてご理解頂けたでしょうか?一番多い質問は、いくらまで稼げば得するのか?ということですが、現在の法律ですと、150万円以上稼ぐ予定があるのであればたくさん働けば良いと思いますが、120万円、130万円程度稼ぐのであれば、103万円までで抑えておいても良いのではないでしょうか。
扶養控除以外の実務上よく出てくる所得控除の関連記事を記載しておきます。ご参照ください。