配偶者控除に絡む10個のポイントとは?

配偶者控除に絡む10個のポイントとは?

配偶者控除を正確に理解している自信はありますか?間違った覚え方をしていると損をしてしまう可能性がありますので、正確に理解していないかも?と思われる方は必ず一度読んでみてください。 


配偶者控除に絡む10個のポイントとは?

1.配偶者控除とは?

配偶者

納税者(税金を納める方)に『控除対象配偶者』がいる場合には、一定の金額を所得税の計算上控除することができます。これを配偶者控除といいます。

2.控除対象配偶者とは?

その年の12月31日で、次の4つの要件のすべてに当てはまる人を控除対象配偶者と呼びます。【要件が難しいので、例を記載しております】

(1) 民法上の配偶者であること(内縁関係の方は該当しません。)。

(2) 納税者と生計を一にしていること。

(3) 年間の合計所得金額が38万円以下であること。

 (給与のみの場合は給与収入が103万円以下)

(4) 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと又は白色申告者の事業専従者でないこと。

【控除対象配偶者になる方の例】

  • サラリーマンAに、養われている妻B(AとBは同居中)で、妻Bはパート代103万円以下の場合

     ⇒妻Bは、控除対象配偶者となります。

  • サラリーマンAに、養われている妻B(AとBは別居中)で、妻Bはパート代103万円以下の場合

     ⇒妻Bは、控除対象配偶者になります。

(注意点)
生計を一にしていれば良いので、同居が要件ではありません。『養っていれば、生計を一にしている』というイメージを持っておくと良いかと思います。

 

【生計を一とは?】

日常の生活の資を共にすることをいいます。
会社員、公務員などが勤務の都合により家族と別居している又は親族が修学、療養などのために別居している場合でも、生活費、学資金又は療養費などを常に送金しているときや、日常の起居を共にしていない親族が、勤務、修学等の余暇には他の親族のもとで起居を共にしているときは、「生計を一にする」ものとして取扱われます。

【控除対象配偶者にならない方の例】

  • サラリーマンAに、養われている妻B(AとBは同居中)で、妻Bはパート代が104万円だった

     ⇒ 妻Bは、控除対象配偶者とはなりません。パート代が103万円を超えた場合は対象外となります(一定の場合には、下記5の配偶者特別控除という所得控除の適用がある可能性があります)。

  • 個人事業を行っているAの妻Bが、青色事業専従者として、毎月5万円を取得している場合

     ⇒ 妻Bは、年間給与が60万円(=5×12ヶ月)ですが、控除対象配偶者にはなりません。

 青色事業専従者として給与を取得しいてた場合には、対象外となります。

3.配偶者控除の控除額は?

区分
控除額
69歳以下の控除対象配偶者
38万円
70歳以上の控除対象配偶者
48万円

4.パートで103万円超を稼いだ場合、控除額がなくなるのか?

 扶養控除については、給与が103万円超となった場合には、扶養控除はゼロとなりますが、配偶者における控除は、控除額が急にゼロになることはありません。

配偶者控除は、適用出来なくなりますが、『配偶者特別控除』を利用することが出来るようになり、103万円超稼いでも控除できる金額があります。

5.配偶者特別控除とは?

配偶者がパート代として年103万円を超える場合には『配偶者控除』の適用が受けられませんが、一定の金額の所得控除が受けられる場合があります。これを『配偶者特別控除』といいます。

6.配偶者特別控除の控除額は?

配偶者の合計所得金額に応じて控除額は、次の表のようになります。

配偶者の合計所得金額
配偶者特別控除の控除額
38万円を超え40万円未満
38万円
40万円以上45万円未満
36万円
45万円以上50万円未満
31万円
50万円以上55万円未満
26万円
55万円以上60万円未満
21万円
60万円以上65万円未満
16万円
65万円以上70万円未満
11万円
70万円以上75万円未満
6万円
75万円以上76万円未満
3万円
76万円以上
0円

上記表の『合計所得金額』とは、65万円(給与所得控除額)控除後の金額となりますので、パート代で計算する際は、65万円を加算して計算してください。

つまり、103万円超~141万円の間のパート代であれば、控除する額があります。

https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1195.htm

 ただし、配偶者特別控除の適用を受けようとする者の合計所得金額が1,000万円を超えてしまっている場合には、適用ができませんのでご注意ください。

7.配偶者特別控除を受けるための手続きとは?

給与所得者の場合、「給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書」を勤務先に提出することで配偶者特別控除は年末調整で受けることができます。

配偶者特別控除申告書のテンプレートは下記を参照ください。

https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/h26_05_03.pdf

記載例は下記を参照ください。

https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/kisairei_h26_05.pdf

8.配偶者控除は廃止されるのか?

 配偶者控除は、以前から廃止すると言われておりますが、現状は廃止されておりませんし、いまだ廃止される日程も決定しておりません。廃止が決定していないため、今回の記事では割愛させて頂きます。

9.配偶者控除で住民税はいくら控除されるのか?

区分
控除額
69歳以下の控除対象配偶者
33万円
70歳以上の控除対象配偶者
38万円

10.配偶者特別控除で住民税はいくら控除されるのか?

配偶者の合計所得金額
配偶者特別控除額
38万円以下
適用なし
38万円超45万円未満
33万円
45万円以上50万円未満
31万円
50万円以上55万円未満
26万円
55万円以上60万円未満
21万円
60万円以上65万円未満
16万円
65万円以上70万円未満
11万円
70万円以上75万円未満
6万円
75万円以上76万円未満
3万円
76万円以上
0円

上記は、給与の額で計算する場合には、65万円を加算して計算してください。

つまり、103万円超~141万円の間のパート代であれば、控除する額があります。

http://www.city.hiroshima.lg.jp/www/contents/1118817020979/index.html

 

まとめ

配偶者控除を正確にご理解頂けましたか?103万円を超えると控除額がゼロになると理解されている方が多いようですが、103万円超で控除額がゼロになるのは、扶養控除であり、配偶者における控除については、『配偶者特別控除』を適用することができるため、パート代103万円超から141万円以下の場合には、一定の金額を所得税の計算上控除することができます。103万円を超えても忘れないようにしてください。