平均課税制度を利用することで、大幅な節税になることも!?

平均課税制度を利用することで、大幅な節税になることも!?

作曲家、作家さんなど、毎年の売上に波がある方で、一定の要件を満たした場合には、平均課税という制度を利用することが出来ます。この制度を利用することで、大幅な節税ができる方もいらっしゃるので、売上に波がある方は、是非ご参照ください。


平均課税制度を利用することで、大幅な節税になることも!?

1、平均課税とは?

イメージしやすいように例を使ってご説明致します。

【例】

ミュージシャンの方が、

平成24年は全く売れず印税が100万円

平成25年はCDがヒットして印税が1,900万円

平成26年もまた売れず100万円

この3年間で2,100万円の印税収入がありました。

 

 では、平成24年から平成26年の3年間で毎年700万円を稼いでいた方と、上記のミュージシャンはどちらの税金が高くなるでしょうか?

(1)平成24年から平成26年の3年間で毎年700万円を稼いでいた方

税金は3年で約270万円

(2)上記例のミュージシャン

税金は3年で約500万円(平均課税制度を利用しない場合)

※家族構成や、一定の条件によって税金の額は異なりますのでご了承ください。

 

もし、平均課税という制度がなければ、超過累進税率のみを使って計算されます。超過累進税率とは、収入が増えればその増加部分の税率が上昇する仕組みとなっております。

所得税の税率は、

あなたの所得税率は何%?いくら税金を取られるか把握しよう

 をご参照ください。

 

つまり、超過累進税率を使って計算すると、このミュージシャンは平成24年と平成26年は、税金をほとんど払う必要はないのですが、平成25年だけは、かなり多くの税金が取られてしまいます。その結果として、毎年一定の所得を稼ぐ方に比べ、平均課税という制度がなければ、売上に波がある方のほうが、税金が高くなってしまいます。

 

 3年間で合計の稼ぎは同じにも関わらず、税金の差が大きく開いていると、売上に波がある商売をしている方が不利になってしまいます。

これでは不平等ですよね。

そのため税金を公平に負担させるべきという考え方から、平均課税という制度が作られました。平均課税という言葉の通り、平均値を取って税金計算する仕組みとなっております。平均値を取って税金計算をすることで、毎年一定の収入がある方と税金負担額がおおむね同じになります。

2、どんな方が平均課税の対象となるのか?

サッカー選手

(1)平均課税を利用できる職業例

サッカー選手、プロ野球選手、アーティスト、作家・漫画家

(2)平均課税を利用するための要件は?

① 要件1

平均課税を利用するためには、変動所得の金額又は臨時所得の金額がなければなりません。

・変動所得とは、事業所得や雑所得のうち

漁獲又はのりの採取から生ずる所得

はまち、まだい、ひらめ、かき、うなぎ、ほたて貝又は真珠の養殖から生ずる所得

印税や原稿料又は作曲料の報酬に係る所得など

 

・臨時所得の金額とは、事業所得や不動産所得、雑所得のうち、次の所得をいいます。

①不動産、借地権、航空機などを3年以上の期間他人に使用させることにより、一時に受ける権利金や頭金などで、その金額がその契約による使用料の2年分以上であるものの所得

②スポーツ選手が、3年以上の期間特定の者と専属契約を結ぶことにより、一時に受ける契約金で、その金額がその契約による報酬の2年分以上であるものの所得

 

② 要件2

・前々年、前年に変動所得がなかった方や、前々年、前年に変動所得があってもその合計額の2分の1の金額が本年の変動所得の金額に満たない方については、本年の変動所得の金額と本年の臨時所得の金額との合計額が本年の総所得金額の20%以上であること

・前々年、前年に変動所得があって、その合計額の2分の1の金額が本年の変動所得の金額以上の方については、本年の臨時所得の金額が本年の総所得金額の20%以上であること

※要件の詳細は、下記サイトをご参照ください。

http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tebiki2003/pdf/12.pdf

 

要件は、非常に判定が難しいので、税理士に平均課税を利用できるのかを聞くのが良いでしょう。

3、平均課税の計算方法とは

いくら

(1)計算方法

まず、変動所得と臨時所得の合計額の20%の金額を求めます。

その金額に超過累進税率を乗じ、その後に5倍にします。

(変動所得+臨時所得)×20%=①

①×超過累進税率×5=納税額

 

(事例1)

変動所得が1000万円のケース

【平均課税を利用した場合】

1000万円×20%=200万円

(200万円×10%-97,500円)×5=512,500円

 

【平均課税を利用しなかった場合】

1000万円×33%-1,536,000=176.4万円

 

 

(事例2)

変動所得が2,000万円のケース

【平均課税を利用した場合】

2,000万円×20%=400万円

(400万円×20%-427,500円)×5=1,862,500円

 

【平均課税を利用しなかった場合】

2,000万円×40%-2,796,000=5,204,000円

 

平均課税を利用した場合と、利用しなかった場合で税額に大きな差がでました。

 

難しい内容は割愛してご説明させて頂きましたので、さらに詳しく理解したい方は、税理士にご相談すべきでしょう。

まとめ

平均課税を利用することで、納税額が大幅に安くなる可能性があるということをご理解して頂けたでしょうか?売上に波があるような、作曲家や漫画家、スポーツ選手の方は、利用できる可能性がありますので、制度の内容だけでも知っておくと良いでしょう。

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