自筆証書遺言は、パソコンで作成すると無効になる?

自筆証書遺言は、パソコンで作成すると無効になる?

遺言には、公正証書遺言と自筆証書遺言があり、自筆証書遺言は無料で作成できることから、自筆証書遺言を作成しよう!とお考えの方も多いでしょう。

この自筆証書遺言を作成する際に、パソコンで作成してしまう方がおりますが、パソコンで作成すると無効だということをご存じでしょうか?


自筆証書遺言は、パソコンで作成すると無効になる?

パソコンやワープロなどで作成したものは、自筆証書遺言にならないため、無効!

自筆証書遺言とは、遺言する人が直接書くことによって成立するものなので、パソコンで作成した場合には、無効となります。

具体的には、遺言書の全文、署名、日付を書く必要があります。

これに印を押すことによって有効になるのです。ここまで要求されているのは、遺言書の偽造を防止するためです。自筆証書遺言は、遺言書を作成するだけで完成するもので、他の人が関与することがありません。いつでもどこでも作ることができるため、偽造しやすい遺言書なのです。そのために、厳格な要件になっています。

 もちろんパソコンやワープロで作成できる遺言もあります。自筆証書遺言の他には、公正証書遺言、秘密証書遺言があります。

公正証書遺言は、公証人に遺言書を作成してもらうものになります。

公証役場に2人以上の証人を連れて出向きます。そこで公証人に対して遺言の内容を話し、遺言書を作成してもらうのです。原本は公証役場に保管され、正本・謄本は本人に渡されます。公証人という公的な立場の人が作成するため、家庭裁判所の検認が不要になります。

秘密証書遺言は、パソコンやワープロでも自筆でも代筆でも遺言書を作成することができます。

作成した遺言書に封をして、公証役場に出向きます。このとき証人を2人以上連れていくことが必要です。公証役場で手続きを行って完成します。こちらは家庭裁判所の検認が必要になります。

もっとも、公正証書遺言も秘密証書遺言も公証役場で手続きを行うため、作成費用が必要になります。

これらの普通方式の遺言に対して、特別方式の遺言というものがあります。この特別方式の遺言は、死亡の危急が迫っている人などの場合、特別に認められるもので、遺言者が普通方式の遺言を作成可能になってから6カ月で無効になるものです。

死亡危急者の遺言は、病気などで死亡の危機に瀕している人が証人3人以上の立ち会いのもとで作成するものです。口頭においてされたものは立会人が筆記し、署名・押印することで成立します。

船舶遭難者の遺言は、船舶の遭難などによって、死亡の危機が迫っている人が証人2人以上の立ち会いの下、作成するものです。口頭でも作成でき、証人が筆記し、これに署名・押印することによって成立します。

在船者の遺言は、船に乗っている人が船長または事務員1人と証人2人以上の立ち会いのものに作成するものです。遺言者と証人が遺言書に署名・押印をすることによって成立します。

伝染病隔離者の遺言は、結核など伝染病によって行政処分上、隔離されている人が警察官1人と証人1人以上の立ち会いの下、作成するものです。遺言者と証人が遺言書にそれぞれ署名・押印することによって成立します。


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