遺言がある場合の相続手続きの流れを徹底解説

遺言がある場合の相続手続きの流れを徹底解説

相続が発生したときに、遺言書があるかないかによって手続き方法が異なります。今回は、

・遺言書があった

・遺言書が後から見つかった

という場合の相続手続きについて解説していきます。

遺言がない場合の流れについては、下記サイトをご参照ください。

遺言がない場合の相続手続きの流れを徹底解説


遺言がある場合の相続手続きの流れを徹底解説

遺言があった場合の相続手続きの流れ

 遺言書がある場合の相続手続きは、以下のような流れが一般的です。

1.遺言書の種類を確認する

2.遺言書の内容を確認する

3.遺言書通りに遺産を分割する

 

図にすると、以下のようになります。

遺言がある場合の相続手続きの流れを徹底解説

まず【1.遺言書の種類を確認する】ですが、普通方式の遺言書には以下の3種類があり、それぞれ開封方法が異なります。

・自筆証書遺言

・公正証書遺言

・秘密証書遺言

自筆証書遺言は偽造される恐れがあるため、家庭裁判所へ提出して『検認』という手続きをしないと開封することができません。検認をせずに開封してしまった場合は、民法第1005条により5万円以下の過料が課せられます。

公正証書遺言は公証人の立会いを得て作成する遺言書であるため、家庭裁判所の検認不要ですぐに開封することができます。

秘密証書遺言は自筆証書遺言同様に、検認の手続きを経ないと開封することができません。

このように遺言書の種類によって開封方法が異なるため、遺言書の種類を確認することがトラブルなく相続手続きするための重要なポイントとなります。

次に【2.遺言書の内容を確認する】ですが、以下の項目が記載されているかを確認します。

・遺言執行者

・記載漏れとなっている遺産がないか

遺言執行者とは、実際に遺言書どおりに遺産を分割して相続手続きを行なう人のことです。

遺言書が遺言で指定しなければならないことが、民法第1006条にて定められています。遺言執行者に関しては、以下の5つのポイントをおさえておきましょう。

・遺言執行者は1人ではなく数人が指定されることもある

・遺言執行者は相続人以外にも、法律の専門家が委託を受けて指定されることがある

・遺言で遺言執行者が指定されていない場合は、相続人が協議して遺言執行者を決めなければならない

・未成年や破産者は、遺言執行者になることができない

・正当な理由があれば家庭裁判所の許可を得て辞退することができる

もちろん遺言書がなければ、遺言書どおりに遺産を分割する必要はないため、遺言執行者を指定する必要はありません。相続人全員の協議により遺産分割をすることになります。

記載漏れになっている遺産がないかを確認することも、大切なポイントとなります。

もし記載漏れになっている遺産があれば、遺言書どおりに遺産を分割することができません。そのため、相続人全員でどのように分割するのかを協議していきます。

最後に【3.遺言書通りに遺産を分割する】ことになります。実際に遺言どおりに遺産を分割するのは、遺言執行者となります。スムーズな遺産分割を実現するために、遺言執行者には他の相続人の承認を得ることなく単独で執行できる権限が付与されます。そのため、以下のような具体的な仕事内容を、遺言執行者が行なうことになります。

・相続財産目録の作成

・相続財産目録の相続人への交付

・不動産登記等の名義変更

・相続人全員の戸籍謄本等の収集

・相続財産の管理

・各種書類の郵送手配(相続人が遠方にいる場合)

 

遺言書があった場合は、遺言書どおりに遺産を分割するのが原則です。たとえば、

・1人の相続人にすべての遺産を相続する旨が記載されている

・他の相続人もその内容を承諾している

というのであれば、まったく問題ありません。

しかし上記の遺言内容は、通常なら相続されるべき一定割合の遺産が一定の相続人に分割されていません。相続人すべてに最低限保障されている『遺留分』が侵害されている状態になっています。遺留分を侵害している遺言の内容に不満がある場合は、『遺留分減殺請求権』という権利を行使することによって遺言書どおりに遺産を分割するのを阻止することができます。

まとめ

遺言があった場合の相続の流れをご理解いただけたでしょうか?

遺言がある場合とない場合では、流れが全く異なりますので、しっかり覚えておきましょう。


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