遺言がない場合の相続手続きの流れを徹底解説

遺言がない場合の相続手続きの流れを徹底解説

相続の際に、遺言がある場合と、遺言がない場合では手続きの流れが変わってきます。

今回は、遺言がなかった場合の、手続きの流れを解説していきます。


遺言がない場合の相続手続きの流れを徹底解説

1.遺言がない場合には、遺産分割協議書作成

相続手続きにおける遺産の分割は、原則的に遺言にしたがって行います。

遺言がない場合は遺産分割協議書を作成します。

亡くなった方が残した財産をどのように分けるか記した書類で、法定相続人全員の捺印が必要です。

印鑑は実印であることが求められますので、持っていない人は印鑑登録をしなくてはなりません。

遺産分割協議書は不動産の名義変更である相続登記や、預貯金の相続に必要です。

この日までに作成しなくてはならないという期限はありませんが、なるべく早く作成することをおすすめします。

法定相続人が亡くなって複雑になったり、あとで心変わりした人がいてトラブルになったりすることを防ぐためです。

手続きの流れは次のとおりです。なお、死亡届や葬儀など、死亡そのものに関する手続きはここでは省略します。

2.相続人調査

戸籍をさかのぼって、法定相続人を確定します。相続人が誰かなどわかりきっていると思うかもしれませんが、前の配偶者との間の子や養子など、家族も知らなかった事実がここで発覚することもあります。もし遺産分割協議書に入っていない相続人がいたら、作成しなおすことになってしまいます。

法定相続人がひとめでわかるよう書類にしたものを相続関係説明図といいます。

作成義務はありませんが、作っておくと相続登記のときに提出書類を返してもらえるといったメリットがあります。

戸籍には戸籍・除籍・原戸籍(改製原戸籍)の3つがあり、すべて本籍地のある役所に取りに行く必要があります。非常に手間ですが、司法書士や行政書士に依頼することもできます。これらの戸籍の束を登記や預金の手続きのたびに提出する必要がありましたが、2017年5月より「法定相続情報証明制度」によって、1枚程度の書類ですむようになりました。

相続人が誰になるのか?という疑問を持たれた方は、下記サイトをご参照ください。

相続人は誰になるのか?相続順位を徹底解説

3.相続財産調査

相続人の調査と同じくらい重要なのが、相続財産の調査です。

土地や家屋などの不動産、株式や投資信託などの有価証券、ゴルフ会員権、預貯金などのプラスの財産、借金や掛代金などのマイナスの財産、それらをすべて財産目録という一覧表にします。預金やローンなど金融機関に関する債権・債務は残高証明書を発行してもらいます。

生命保険金や死亡退職金などは厳密には相続財産ではありませんが、みなし相続財産といって相続税の計算上は相続財産として扱われます。特別受益として遺産分割に影響することもあるので、必ず調べておきます。

4.相続放棄・限定承認の申述

相続放棄および限定承認は、相続があったことを知った日から3ヶ月以内に家庭裁判所に申述する必要があります。

相続財産の全部または一部を放棄する手続きです。相続人と相続財産調査が終わっていないと、これらの手続きをするかどうかの判断ができないので、早めにすすめることが大事です。

相続放棄や、限定承認の詳細については、下記サイトをご参照ください。

相続放棄の手続きを自分で行うために必要な7つのポイント

限定承認で絶対に相続したい資産を守る方法!!

相続放棄と限定承認は何が違うのか?

5.準確定申告

確定申告が必要な人が亡くなったら、相続があったことを知った日から4ヶ月以内に相続人が確定申告をします。これを準確定申告といいます。消費税と住民税も同様です。

6.遺産分割協議書の作成

7.相続税の申告・納付

相続税の申告および納付は、亡くなったことを知ってから10ヶ月以内にしなくてはなりません。遅れると追徴税が課されたり、税軽減の特例が受けられなくなったりすることがあります。

申告・納付の詳細については、下記サイトをご参照ください。

相続の準備をしよう!相続税の申告に必要な書類まとめ

優しく解説!相続税の申告書の作成方法

相続税の申告期限は?期限をすぎるとどんな罰則があるか?

相続税が一括で払えない!そんな時には延納申請を!

8.不動産、預貯金などの名義変更

手続きはそれぞれ異なりますが、遺産分割協議書および印鑑証明書、戸籍謄本などが必要です。