遺留分減殺請求を弁護士に頼んだ場合にかかる費用は?【事例付】

遺留分減殺請求を弁護士に頼んだ場合にかかる費用は?【事例付】

相続財産は、基本的に被相続人の意思を示した遺言に沿って分配が行われますが、法定相続人には、最低限の相続財産を受け取れる権利があります。

これが「遺留分」であり、もし遺留分を侵害されているのであれば「遺留分減殺請求」を行うことができます。 

今回は、遺留分減殺請求を弁護士に頼んだ場合の費用をご説明していきます。

遺留分・遺留分減殺請求についての詳細は、下記の関連記事をご参照ください。

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遺留分減殺請求を弁護士に頼んだ場合にかかる費用は?【事例付】

1.遺留分減殺請求の方法

遺留分減殺請求を行う前に、まず相続人の調査と、相続財産を把握することが必要となります。次に遺留分の計算を行い、侵害していると判断できれば遺留分減殺請求を行います。

そして、相続人に内容証明郵便で請求を行い、交渉を始めます。相手が要求に応じなければ遺留分減殺請求調停、さらに調停で和解できなければ、遺留分減殺請求裁判を起こすという流れになります。

最初から弁護士に依頼する方法もありますし、調停や訴訟の段階で弁護士に介入してもらうケースもあります。

2.遺留分減殺請求の費用の目安

弁護士費用は、相談料、着手金、成功した場合の報酬金、そしてその他の日当や雑費に大別できます。旧弁護士会報酬規程なども踏まえた上で、ステップごとにその金額の目安をまとめました。

①相談・意思表示

初回相談料は、だいたい30分ごとに5,000円程度の事務所が多く見られます。時間は30分〜1時間程度でしょう。

遺留分減殺請求の意思表示を弁護士が代理で行う費用(内容証明郵便の作成費用)は、10,000〜50,000円程度。さらに発送事務が発生する場合は、追加で発送手数料が必要となります。

②交渉

交渉を弁護士が代理で行う場合の着手金は、300,000円程度〜ですが、交渉で解決できない場合は調停の着手金に充てることになります。

報酬金は、取得できた遺留分の4〜16%程度で、金額が大きいほど報酬金の割合は小さくなります。

<参考:旧弁護士会報酬規程より>

300万円以下の部分…16%

300万円~3000万円の部分…10%

3000万円~3億円の部分…6%

それ以上の部分…4%

③調停

調停を行う場合の着手金は、300,000円程度〜となっています。

報酬金は、上記同様、取得できた遺留分の4〜16%程度です。

④裁判

裁判を行う場合の着手金は、400,000円程度〜となっており、調停とは別途必要となるケースがあります。

報酬金は、上記同様、取得できた遺留分の4〜16%程度です。いずれの報酬金も、遺留分が取得できなかった場合は発生しません。

⑤その他

調停や訴訟に際しては、日当が必要となります(着手金に含まれている場合もあります)。遠方であればさらに追加で費用がかかる場合もあります。

また、裁判収入印紙、郵便代、交通費などが実費で必要となる場合もあります。

3.具体例

父の相続財産を、遺言に従い全額兄が相続しましたが、法定相続人である自分も遺留分を受け取りたいと考えました。兄を相手に、500万円の遺留分減殺請求を行うケースを想定し、必要な弁護士費用をまとめました。

ケース1:弁護士に相談し、遺留分減殺請求の意思表示を弁護士に依頼し、当事者間での話し合いで解決した場合

弁護士費用の総額:30,000円

内訳:

相談料(1時間) 10,000円

内容証明郵便の作成費用 20,000円

手元に残る遺留分の金額:4,970,000円

ケース2:弁護士に相談・依頼し、調停で解決した場合

弁護士費用の総額:1,080,000円

内訳:

相談料(1時間) 10,000円

内容証明郵便の作成費用 20,000円

着手金 300,000円

報酬金 750,000円(遺留分の15%)

手元に残る遺留分の金額:3,920,000円

ケース3:弁護士に相談・依頼し、調停では解決に至らず、裁判で解決した場合

弁護士費用の総額:1,480,000円

内訳:

相談料(1時間) 10,000円

内容証明郵便の作成費用 20,000円

着手金(調停) 300,000円

着手金(裁判) 400,000円

報酬金 750,000円(遺留分の15%)

手元に残る遺留分の金額:3,520,000円

上記費用はあくまで一例です。個々に置かれている環境などによって変わりますし、依頼する事務所によっても設定料金は異なりますので、目安としてお考えください。


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