税金だけじゃない!相続でかかるお金とは?

税金だけじゃない!相続でかかるお金とは?

平成27年1月から相続税が増税になり相続税の課税対象が増えたことで、「相続=相続税」というイメージを持つ方がとても増えました。

しかし、未だに「相続税対策が必要なのは、一部のお金持ちだけだから、自分には関係ない」と思っている人が多いのも事実ですし、相続は税金のことだけ考えていればいいというものではありません。

相続税以外にもお墓や葬儀費用など、必要となる費用は多々あるのです。

ここでは、相続で必要となるお金や、それらの事前準備の方法についてご紹介します。


税金だけじゃない!相続でかかるお金とは?

1.相続でかかるお金

ご家族が亡くなり相続が開始すると、想像以上のお金と手続きが必要になります。

葬儀費用やお墓などの費用も必要なってきますし、相続財産のなかに不動産が含まれている場合には、実測費用は相続登記の費用もかかります。

また親族間で相続トラブルが発生した場合には、弁護士費用などが必要になる場合もあります。

これらの費用は、相続税の課税対象者(相続を支払う人)であるかどうかは関係なく、相続にかかわるすべての人が事前に知り、準備しておきたい費用です。

(1) 相続税

平成27年1月から相続税の基礎控除額が引き下げられ、相続税率も変わりました。

この相続税改正によって、従来より相続税を払わなければならないケースが大幅に増えるという予想となっています。

たとえば都会に持ち家がある方は、課税対象になる可能性が高まったということになります。

そのため、これまでは相続税を支払う必要がなかった方でも、相続税を申告する必要が出てくることになったのです。

(2)葬儀費用

ご家族が亡くなられると、まず行わなければならないのが葬儀です。

葬儀費用の相場は全国平均で約200万円ほどです。

相続財産自体を減らさないためにも、葬儀費用の節約もしっかり意識したいところです。

よく吟味しないで葬儀社を選んでしまうと、同じ費用でもサービスやプランの質に差がついてしまい、「こんなに費用をかけたのに」と結局後悔することもあります。

「予算はどのくらいか」「参列者は何人か」とできるだけ細かい要望を伝えることが、後々のトラブルを防ぐためにも大変重要です。

 

なお、葬儀費用のうち「遺体や遺骨の運搬にかかった費用」や「お通夜・告別式などにかかった費用」「火葬、埋葬、納骨費用」「寺や僧侶への御布施」などの費用は、葬式費用として控除することができます。

相続財産から支払う葬儀費用を支払う際には、控除することができるため、葬式費用の領収書はしっかりもらって、相続税対策するようにしましょう。

(4) 墓・仏壇の購入費用

お墓や仏壇を購入するには、多額の費用がかかります。

お墓の購入は、墓石と使用料の2つの合計で、全国平均150万円~200万円くらいといわれています。

ただしこのお墓を生前に購入しておくと、相続税対策になります。

お墓を購入した金額が200万円だった場合、それを生前に購入しておくと、相続が行われる予定の財産から減らすことができます。

つまり相続財産自体を減らせることができるので、相続税も減らすことができるというわけです。

「生前にお墓を買うなんて、縁起でもない」と敬遠される方もいらっしゃいますが、大きな節税効果がありますし、相続についてご家族が話し合う場を持つきっかけになることもあり、相続後のトラブルを回避出来るというメリットにつながる場合もあります。

なお仏壇は、国税庁のホームページで「相続税がかからない財産」として記載されていますが、相続財産自体を減らすことができるという意味では、やはり生前購入の方が得です。

(5) 相続登記手続き

相続財産に家屋や土地などの不動産が含まれている場合には、相続登記をしなければいけません。

登録免許税、戸籍資料などの書類を取り寄せる費用や、司法書士への報酬などが必要になってきます。

登録免許税は固定資産税の評価額の0.4%と規定されているので、評価金額がいくらなのかによって登録免許税の額は変わってきます。

 

相続登記に期日はありませんが、なるべく早めに済ませておいたほうが安心です。

登記をしないまま何年も経ってしまい、新たな相続が発生してしまうと、権利関係が複雑になって、相続登記手続きが困難になるケースは珍しくありません。

また、その不動産を売却しようというときに相続登記がスムーズにいかないと、売却のタイミングを逃してしまうことにもなりかねないので注意が必要です。

(6) 不動産の実測費用など

相続財産に不動産が含まれる場合には、路線価から評価額を計算する必要があります。

また、不動産には「居住用小規模宅地の特例」などの税制上の特典もあり、不動産鑑定士や税理士に評価を依頼する必要が出てくる場合があります。

また、不動産を売却するために樹木の伐採、整地、造成などの費用がかかることもあります。

 

これを避ける方法が、お墓・仏壇の時と同様に、生前に実測を済ませて処分しておく方法です。つまり被相続人の生前に実測や整地を済ませ、場合によっては売却などをしておくことで相続財産自体を大きく減らすことができ、節税効果を生むことができるというわけです。

2.相続対策と相続税対策

相続対策と相続税対策を同じように考えている方もいますが、両者には大きな違いがあります。

「相続対策」は「争族対策」、つまり相続トラブルを防ぐための対策で、「相続税対策」は、節税対策・納税対策など、税金を減らしたり納税する税金を確保するための対策を行うことをいいます。

(1) 相続対策

相続対策はすべての人に関係することです。

「うちはそんなにお金がないから」という方もいますが、一番相続トラブルになりやすいのが「財産は自宅だけ」というケースです。

不動産は分割しづらいというその特性上、分割方法について相続人間で協議がまとまらないからです。

このほか「不動産を多数所有している」というようなケースでも、相続トラブルに発展する可能性が高いため、しっかりと相続対策をしておきたいところです。

(2) 相続税対策

相続税対策は大きく分けて納税資金の確保、節税対策があります。

節税対策の方法としては、「生前贈与」等の方法で計画的に相続財産を減らす施策や、アパート経営などの不動産活用の施策など、さまざまな方法があります。

 

また納税資金の確保についても、生命保険の非課税枠を利用して納税資金とするなどいくつかの方法があります。

 

相続財産の状況や相続人の事情等で、とるべき対策は異なってきますので、早めに相続に詳しい税理士に相談することをおすすめします。

対策についての詳細は、下記でご確認ください。

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(3) 相続のプロに相談するメリット

不動産を多く所有している場合や、財産が多くて複雑な場合には、早めに相続実務に慣れている税理士に相談することをおすすめします。

なお、依頼する場合には、税理士であれば誰でも良いというわけではあありません。

税理士のなかには「これまで一度も相続税の申告をしたことがない」「相続税対策についてあまり知識がない」という税理士もいるのです。

 

逆に相続を専門にしている税理士に依頼することで、相続税を何千万円も節税できたというケースもありますので、相続税対策は「相続のプロ」に相談することを強くおすすめします。