親に相続対策をしてもらう方法と具体的な会話例

親に相続対策をしてもらう方法と具体的な会話例

もし、親が亡くなってしまったら、いくら財産を貰えるのだろう?と考えたことはありますか?

財産をもらえるのであれば、少しでも多く貰いたいと思われるでしょう。少しでも多くもらうためには、相続税を節税する必要があります。親が生きているうちに1つでも多くの節税対策をとっておくことで、相続税は格段に安くなります。

しかし、親に相続対策をして!と頼むのは中々ハードルが高いですよね。

『たくさんお金欲しいから対策して欲しい』と子供が考えているのでは?

と親が感じてしまう可能性もありますから。

今回の記事では、親に何も思われないように生前に節税対策してもらう方法をお伝えしていきます。

これは、あなただけのためではなく、家族のために必要な知識です!

0.意外と多い相続人からの相談
1.親は.相続対策に無頓着!?
2.親に相続対策してもらう上手な方法とは?
まとめ

親に相続対策をしてもらう方法と具体的な会話例

0.意外と多い相続人からの相談

贈与税 夫婦間

相続対策は、本来、本人が行わなければならないのですが、お子さんやお孫さんから相続相談が来ることもあります。むしろご本人以外の方から相談がくることの方が多いのが実情です。

1.親は、相続対策に無頓着!?

親は、『うちはお金持ちではないから、相続の問題なんて気にしなくていいよ!』と考えたり、『自分が死んだ後のことを考えたくない!』と思っている方が多いでしょう。

そのため、ご自身で、生前に相続対策をしっかりしているという方は少ないでしょう。

イメージは、歯医者と同じだと思って下さい。

歯は虫歯にならないように予防するのが一番効果的です。

つまり、虫歯になるに対策するのが一番大事!

しかし、虫歯になる前に予防を行っている方はあまり多くありません。

結局は、虫歯になってしまったに治療している方が多いでしょう。

この問題は、相続も同じです。

相続が発生するに対策をうつのが一番効果的です。

しかし、相続が発生するに対策をうっている方はあまり多くはありません。

よって、結局は、相続発生(死亡後)に少しでも節税しようと慌てる方が多いのです。

もちろん死亡した後でも対策はあります。
しかし、生前にも対策をしておいた方がより多くの対策が可能となります。

《死亡後でもできる相続対策とは!?》

死亡した後にできる相続対策は、以下の通りです。

  1. 相続税の減額
  2. 納税方法の検討
  3. 還付の検討

この3つが死亡後の相続対策の代表例となります。 

それぞれ詳しい内容は下記の関連ページをご覧ください。

■関連ページ
1.相続税の減額

2.納税方法の検討
3.還付の検討

2.親に相続対策してもらう上手な方法とは?

ニュース テレビ

親に相続対策してもらう上手な方法を、例を使ってご説明致します。

(1)相続問題が取り上げられているニュースを見せる

ニュースや新聞、雑誌などで相続問題がとりあげられているね!と会話してみてください。その際に、出来れば、遺族が争ったという事例を見せると効果的ではないでしょうか。争うのは嫌なので、相続対策を少しでもやってほしい!と伝えると自然な流れでしょう。

その際に、生前の相続対策セミナーの情報などがあれば、一緒に見せるとなおよいでしょう。

(2)友達や近所の方の例を出す

 ◯◯ちゃんのお宅、相続が発生した時に、何も対策しなかったせいで、財産の半分も取られてしまったんだって!と伝えてみましょう。せっかくお父さんお母さんが貯めた財産を半分もとられるなんてなんか切ないよね。と伝えてみましょう。

または、

近所のおじさんが亡くなって相続でもめているみたいだね。うちも人ごとじゃないから対策とっといてね。と伝えてみましょう。

 何か対策があるのでは?と検討してくれるかもしれません。

(3)名義預金の説明をするついでに、相続対策を意識させる

名義預金とは、親族に名義を借りて預金をしているに過ぎない預金のことを言います。

たとえば、税務署の職員に相続時一緒に住んでいた妻の通帳を全部見られたとします。(通帳を隠して見せなかったとしても、税務署は調べられますのでご注意ください)

税務署職員「奥様って、働いていました?」

あなた    「専業主婦でした」

税務署職員「奥様の通帳には、5,000万円も残高があるのですがこれはどのように稼いだのですか?」

あなた  「生活費として主人からもらって、貯めました。」

税務署職員「では、この5,000万円はご主人の相続財産になりますので、相続税を支払ってください」

つまり、この5,000万円を奥様の名義を借りて、ご主人が貯めたものとみなされます。
これを『名義預金』と呼ぶのです。
上記のような会話を税務署職員とすることが実務上頻繁にあります。
この5,000万円のお金は奥様の通帳で少しづつ貯めたにもかかわらず、夫の名義預金となります。妻の名義の銀行口座ですが、それは形式で、実質的には夫のものだったとみなされてしまうのです。納得出来ない部分がありますよね?
納得出来ない方が多いので、裁判になることもあるのですが、このようなケースでは、ほとんど勝てない裁判だと言われています。
この事例を、両親に説明してみましょう。相続財産は少ないから対策の必要がないと思っていた方でも、この名義預金があることで、相続税が発生する方が多いので、名義預金がありそうならこの話をすることで、対策が必要かも!と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 

(4)両親ともにご健在の場合

退職 夫婦 貯金

(会話例1)

家族構成

  • 子供A
  • 子供B

《母と子供2人の会話例》

もし、お父さんが死んでしまったら、お母さんとA、Bの3人が相続人になるよね!

お母さん老人ホームに入るとか考えているの?
何があっても大丈夫なように、少しでも相続財産を取得出来たほうが安心だから、お父さんに生前に相続対策しておいて欲しいって頼んだ方が良いんじゃない?

こんな会話は自然ではないでしょうか。

老人ホームや、介護施設に入るのはお金がかかります。そのお金を苦労せず払うためにも、少しでも相続財産を取得するべきなので早めの対策をすすめるべきでしょう。

(会話例2)

《母と子供2人の会話例》

もし、お父さんが死んでしまったら、お母さんとA、Bの3人が相続人になるよね!

モメたくないから、税理士さんに早めに生前対策をお願いしてもらったほうが良いんじゃない?
相続の対策って、「①節税対策、②納税資金準備対策、③争いを防ぐため」の対策があるらしいよ!
お父さん死んでから、家族で争うの嫌だから早めに対策しておいてね!

こんな会話であれば自然な流れでしょう。

(会話例3)

《母と子供2人の会話例》

もし、お父さんが死んでしまったら、お父さんってどこのお墓に入るのかな?

お墓って、生前に購入しておくと、節税対策になるらしいね!

生前対策しておくことで、支払う税金が少なくなるから、お墓を早めに購入しておいた方が良いみたいだよ!

こんな会話をすることで、生前対策の1つである、お墓の購入をしてもらえる可能性があるでしょう。

お墓を生前に購入することで、節税になる仕組みは、こちらの記事をご覧ください。

■関連記事
お墓や、仏壇を生前に購入するだけで、節税対策に!?

(会話例4)

《母と子供2人の会話例》

もし、お父さんが死んでしまった場合に、お父さんの銀行口座が凍結してしばらく口座からお金引き出せないらしいけど、お母さん大丈夫!?
納税資金を準備するために生前に対策することが、とっても大切らしいから早めに対策しておいてね!と伝えてみましょう。

納税資金を準備するためのセミナーがあれば、一緒に行ってみてもよいと思いますし、友達が税理士だから相談してみたらと、伝えるとスムーズでしょう。

(5)ご両親のどちらか1人が死亡している場合

(会話例1)

家族構成

  • 子供A
  • 子供B

《母とどちらか1人と子供の2人の話し合い》

 『遺産争族』というテレビ朝日のドラマをみせながら、相続って大変なんだね!早めに対策しておく必要があるんだね!と伝えてみましょう。このテレビでなくても

相続の争いは年間1万件以上発生している!?

こちらの記事を見せながら伝えてみてください。

(会話例2)

お母さんって、遺言とか残してる?最近相続財産5,000万円以下でも遺族が争うことが多いみたいで、遺族で争いたくないから、ちゃんと遺言残しておいてね!遺言作るのも自分で作成すると、その遺言の形式にミスがあると効力がなくて、なおさら争いになりやすいから専門家に頼んで遺言作ってね!と伝えましょう。

 遺言については

公正証書遺言を作らなければ絶対に後悔します!

をご参照ください。

 大事なことは、たくさんお金が欲しいから相続対策して!ではなく、『争いが嫌なのでちゃんと相続対策しておいてね』と気持ちを伝えることです。

その際に、知り合いの相続専門税理士に一度あって話聞いてみたら?と伝えるとよいでしょう。

(会話例3)

前提

以前父が死亡した際に、相続で大変な思いをした。

家族構成

  • 子供

《母と子供の話し合い》

お父さんが亡くなった時、すごい相続で大変だったよね。

もうあんな大変な思いしたくないので、お母さんは、生前対策しておいてね!

過去に相続でモメたことがある場合には、もう二度とモメたくないから、早めに対策して欲しいと伝えることで、母も早めに生前対策しておこうと考えるのではないでしょうか。

(6)相続税をいくら払うのかを早めに把握しておきたいと気持ちを伝える

 相続税は、財産が多ければ納税額が高額になります。相続財産に多額の現金があれば、納税資金を準備しなくても、相続した現金で相続税を支払うことが出来ますが、相続財産が不動産ばかりだと、相続税を支払うことが出来ません。

つまり、納税準備資金の対策が必要になりそうだから、早めに対策しておいて欲しいと気持ちを伝えるとよいでしょう。

(会話例)

 うちって、相続財産が不動産ばかりだと思うんだけど、相続税って、この不動産をうって税金払わなきゃいけなくなるよね!?

この不動産に愛着があって、なんとしても売りたくないから、早めに対策をとって、売らなくても良い方法がないか税理士と相談しておいてもらった方がよいのでは?と伝えてみましょう。

【ポイント】

  • 争うのが嫌なので、早めに対策をしておいて欲しいと伝える
  • 納税資金がなければ、モメることがあるので、納税準備資金対策をしておいて欲しいと伝える(相続財産が不動産ばかりの方の場合)
  • 両親が認知症になる前に対策しておいて欲しいと伝える(認知症になった後だと相続対策が限られてしまうため)
  • 保有している不動産を絶対に手放したくないので、早めに対策をうっておいて欲しいと伝える

これらのポイントが大切になってくるでしょう。

まとめ

親に相続対策をさせる方法は、参考になりましたでしょうか?
ご家族の状況がどのような状況かで、話し方も変わってくるかと思いますが、重要なことは、生前に対策をしておいた方が、財産が多く取得できるだけでなく、争いを防ぐ効果や、納税資金をしっかり準備する対策をうつことができます。
多くのメリットがあるため、話しにくい内容には、なりますが、ご両親には、是非早めに対策をとってもらうように一度話し合いをしてみてください。この生前の対策をすることで、被相続人への感謝がさらに増加するのではないでしょうか。

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