相続した不動産を売却する時に発生する税金ってこんなに種類があるの?税金について徹底解説!

相続した不動産を売却する時に発生する税金ってこんなに種類があるの?税金について徹底解説!

相続した土地や不動産を売却する場合、何にどれくらい税金がかかるのか把握していますか?不動産売買では様々な税金が発生します。

また、不動産や土地は価格が大きいため、かかってくる税金の額も大きくなりますよね。ですから、あらかじめ不動産売買の際に発生する税金について知っておくことが大切です。今回は、相続した土地を売却する際に登場する税金についてご紹介していきますので是非ご参照ください。
相続した不動産を売却する時に発生する税金ってこんなに種類があるの?税金について徹底解説!

相続した不動産を売却する時に発生する税金ってこんなに種類があるの?税金について徹底解説!

1.売買契約には絶対必要!収入印紙で納付する印紙税とは?

不動産売買を行う際に絶対に必要となるのが収入印紙です。この収入印紙は印紙の一種で、財務省が発行する証票となり、印紙税の納付の際などに使用されるものになります。

(1)印紙税とは

印紙税とは、経済的取引などに関連して作成される文書に課税される税金の事です。取引や契約において文書化することは非常に重要になります。つまり、国としては文書作成により取引が明確になるため法律関係を安定する事に対し軽度の負担を求めるという事になるのです。

(2)印紙税の納税者

印紙税の納税義務は誰になるのかですが、印紙税は、課税文書の作成者に納付義務が生じます。

しかし、売買契約においては2人以上の共同で作成する場面が出てきます。2人以上の共同で作成した場合には、その課税文書に関する印紙税は作成者が連帯して納付する義務があるのです。

ただし、法人の場合は実際の作成者ではなくその法人が作成者となりますので、必ずしも個人となるわけではありません。

(3)納税方法

納付方法は収入印紙を貼り付けるという方法が原則となりますが、税印押なつによる納付や印紙税納付計器による納付、書式表示による納付、預貯金通帳等に係る一括納付といった4つの特例納付方法も存在します。

2.売却する側でも必要になることがある?登記のための登録免許税

(1)登録免許税とは

住宅や土地などを購入した時に必要となるのが「登録免許税」です。

まず住宅などを購入すると、法務局に対して「この住宅(不動産)は私のものになりました」という申請をしなくてはいけません。そうする事によってその住宅や土地の所有権が誰の手にあるかを国などの行政側に伝えるとともに、所有者にとっても所有権の証明になります。

これを「不動産登記」と呼び、その申請に掛かるお金を「登録免許税」といいます。ちなみに不動産登記をする場合には司法書士へ依頼するのが一般的ですので、不動産登記をする場合には、「税金+司法書士依頼報酬」が発生するという事になります。

(2)税額

これらの税額は、不動産価額(市町村の定める価値、いわゆる時価)の2%となっていて、それぞれに特例として軽減税率も設けられており、新築の場合は個人用の住居で登録から一年未満の建物でありさらに床面積が50平米以下のもの、中古住宅であればそれらの条件に加えて築25年未満または一定の耐震基準を満たすものであれば、土地が1.5%・建物が0.3%という軽減税率が適用されます。

また土地と建物の税金は別々に計算されます。

(3)登録免許税の負担者

一言に不動産登記と言っても様々な種類があり、不動産売買の時に必要となる基本的なものでも建物表題登記・所有権保存登記・所有権移転登記・抵当権設定登記・抵当権抹消登記の5種類も必要になります(建物表題登記は課税なし)。

厳密に言えば他にも幾つかありますが、通常の場合はほぼ必要の無いレアケースです。

これらの不動産登記に関する登録免許税は、ほとんどの場合不動産の「買い手側」が負担する事になります。法律上は売り主も買い手も双方で負担するように定められているのですが、日本人では取引慣習的に、買い手が負担する事が当たり前となっているのです。

必ずしも買い手負担ではない?

法律上の観点からすれば、必ずしも買い手が負担しなければならないという事は無く、むしろ双方が連帯して負担するべきものなのですが、実際にはまず買い手が登録免許税の支払いを拒否する事は出来ません。

これは基本的に、売り主側が登録免許税の費用分の差し引き額分を考慮した上で不動産の売却額を決めているためで、その不動産価値に登録免許税の金額は含まれていないのです。

そのため、例え買い手側が支払いを拒否出来たとしても、「その費用分を上乗せして終わり」という事になる場合が多く、登録免許税の支払いを逃れたとしても、結局は最終的に払う金額は変わらないという結果になる可能性が高いようです。

少なくとも日本国内においては、それが社会通念的に一般常識として扱われてしまうため、弁護士などに依頼したり、裁判所に申し立てを行ったとしても、買い手側が登録免許税を支払わなくても良いという判決にはなかなかならないでしょう。

しかし、逆に言えば買い手側が払わないと主張しても罪に問われる訳では無いですし、実際に法律上は何の問題も無い訳なので、売り主と買い手の双方の合意の上であれば、登録免許税を双方で連帯して負担する事も出来ます。

これは特別にそういった契約を結んだ場合の事ですので、通常の不動産売買で強制的に売り主が負担をしなければならないという事はほぼありませんが、売却条件として「登録免許税の一部または全負担」という項目を盛り込んで不動産に付加価値を付け、その分売却額を値上げするという方法も取れるのです。

当然その場合は売り主側が登録免許税を負担する義務が生じますが、必ずしも「登録免許税は買い手負担」という事では無いとも言えるのです。

登録免許税のトラブル

通常の売買契約では、売り主が登録免許税を一部なりとも負担する事はほとんどありませんし、不動産屋などを通して不動産を売却する場合は、不動産屋も登録免許税については買い手負担として取り扱うのが普通です。

しかし売却条件によって、または仲介業者を挟まない売買では、登録免許税をどちらが負担するかという事で、あらぬトラブルとなる可能性もゼロとは言い切れません。

特に譲渡や相続で売却予定の不動産などを手に入れたような場合だと、自分の知らない所で登録免許税の売り主負担の売却条件が取り決められていたというケースも有り得る事ですので、売買契約書等々の書類はしっかりと確認しておくべきです。

また売買契約書などに、登録免許税を売り主と買い手のどちらかが明記されてない場合にも、売り主側に登録免許税の支払い義務が生じる可能性が、明記されている場合と比較して、高くなります。

本来であれば不動産屋などの仲介業者が契約書類を用意して、その書類に「登録免許税は買い手が負担すること」と明記されているはずなのですが、仲介業者の手違い(まず有り得ないし、あってはならないのですが)や、個人間の売買(こちらもあまり無い事ですが)で、個人が契約書を作成した場合に、そういったトラブルに巻き込まれてしまい、結果として売り主側が登録免許税を負担しなければならなくなる可能性も無きにしもあらずです。

しかし、それで仮に裁判までなってしまったと仮定して、必ずしも売り主側が登録免許税を支払わなくてはならないかというとそうではありません。

日本の裁判制度では、この不動産売買における登録免許税の買い手負担のような「社会通念」といわれるものを重く見る傾向にあり、土地や建物の売買において「所有者としての権利」というものは売り主側の得る利益より大きいものだと見なされるため、よほど売買契約上に売り主側の落ち度が無い限りは、買い手側が登録免許税を支払うという判決が覆る事はほぼありません。

しかし、売り主側が契約相手との揉め事を避けたり、裁判によるイメージの悪化や風評被害を受けたく無いために、渋々相手の主張を受け入れるという事例も幾つか存在する事も事実です。

3.売却差益にかかってくる?譲渡所得に対する所得税と住民税

(1)譲渡所得の分離課税

住宅や土地を売却した時に得た所得を「譲渡所得」と言いますが、この譲渡所得に掛かる税金は他の所得とは別に計算されます。

確定申告は譲渡所得も他の所得とまとめて手続きする事になりますが、税額は他の所得と分けて計算されます。これを分離課税といいます。

譲渡所得のうち、課税される部分(課税譲渡所得金額)は、譲渡価格(売却額)から取得費と譲渡費用を足した金額と、特別控除額を差し引いた部分で、それが他の所得と合わせて赤字でも黒字でも、損益通算は出来ません。

計算式は「課税譲渡所得金額=譲渡所得-(取得費+譲渡費用)-特別控除額」となります。

(2)差し引く部分の概要

差し引く部分の概要は、取得費はその土地や建物を購入した金額(建物は減価償却相当額を控除)と仲介業者などに支払う手数料を指します。

この部分が実際の譲渡価格の5%に満たない場合は、譲渡価格の5%をこの取得費として計上する事が出来ます。

譲渡費用はいわゆる雑費で、仲介手数料の他に測量や取り壊し・立ち退き費用などの諸経費にあたります。特別控除額は、売却した不動産がマイホーム(売却直前まで自分を含めた世帯が、メインの住居として居住していたもの)であった場合に控除対象となるもので、収用などは最高5000万円まで、土地と建物を売却した場合は最高3000万円までが控除対象となります。

これらをまとめると、課税の対象となるのは実際に売却した金額から売却に掛かった費用の利益の部分が課税の対象となるため、マイホームを除く土地や建物を売った場合には、その差益分に税金が掛かるという事になります。

(3)例えば

購入金額が3000万円の土地を5000万円で売却し、仲介業者への報酬が売却価格の10%、売却時に古くなった建物を取り壊すのに500万円掛かった場合、「5000万円-(3000万円+500万円)-500万円」で課税譲渡所得金額は1000万円となり、この収益分の1000万円の部分に税金が掛かる事になります。当然売却益がゼロおよびマイナスの場合は税金は掛かりません。

また、これらの不動産が長期に渡って所有していたものか、短期間しか所有していなかったものかによって、適用される税率が変わってきます。具体的には、適用年度の次年1月1日の時点で長期所有(5年以上)の場合は住民税が5%・所得税が15%、短期所有(5年以下)の場合は住民税9%・所得税30%の税率が適用されます。

前述の例を参考にすると、課税譲渡所得金額が1000万円で不動産が長期所有にあたる場合は住民税50万円・所得税150万円、短期所有の場合は住民税90万円・所得税300万円となります。

日本国内においては、建物などは年数が経過するほど時価(評価額)が低くなる傾向があるため結果的に損となる場合が多いのですが、これが土地の場合だと同じ売却額でも、長く(5年以上)所有している土地を売却した方が、新しい土地(5年未満)を売却した場合よりも、税金面ではお得という事になります。そのため不動産売買には、地価の変動などの他にも図るべきタイミングがあるのです。

また、売却した不動産がマイホームであった場合には、売却した年の1月1日までの時点でその不動産の所有期間が10年を超えていたものに対して、譲渡所得の6000万円までの部分と6000万円を超える部分にそれぞれ特例による軽減税率が適用されます。

長期所有不動産の譲渡所得(課税長期譲渡所得金額)が6000万円未満であれば、住民税4%・所得税10%が適用され、6000万円以上の場合は6000万円まで住民税4%・所得税10%、6000万円を超える部分には住民税5%・所得税15%の税率が適用されます。

なお、売却した不動産がマイホームであり、売却益が赤字だった場合に、他の所得と合わせて損益通算が出来るという特例があるため、止むを得ない事情で自分の住んでいる家や土地を売却しなければならない場合でも、それ以上当該人が不利益を被らないように定められています。

また、売却した年度内の所得のみでマイホームの土地建物の売却損失分が補填仕切れない場合には、翌年度以降の3年分の、年所得が3000万円を超えない年度にのみ繰り越して控除を受けられる仕組みになっています。

4.仲介には税金がかかる!?手数料につく消費税

(1)仲介手数料の消費税

不動産会社に仲介してもらって土地の買主を探した場合には売買契約を成立させてくれた成功報酬として不動産会社に仲介手数料を支払うことになります。仲介手数料自体は不動産会社に対する仕事への対価ですが、仲介手数料を支払うときには消費税がかかるので注意しましょう。手数料に消費税がかかるという状況のイメージが湧かないかもしれません。消費税は事業者が販売している商品や行っているサービスの取引価格に対して課税されます。仲介業務というサービスに対する対価が仲介手数料であるため、消費税の課税対象となってしまうのです。

(2)消費税の注意点

消費税の計算方法については注意しておかなければなりません。不動産の売却を行うときの売買価格から仲介手数料を計算することになりますが、売買価格の非課税部分に対して仲介手数料が計算され、その仲介手数料に対して消費税が課せられます。土地は非課税なので売買価格から直接仲介手数料を計算して問題ありません。しかし、売主が事業者の場合で建物も売却するという場合には売買価格には建物の部分に対してだけ消費税が課税されます。そのため、仲介手数料は一度建物の部分は非課税部分を算出してから求め、それに対して消費税を計算するという手順を取らなければなりません。土地活用をしたケースでは自分が事業主となっていることも多いでしょう。その際に建物も土地と一緒に売却するのなら、仲介手数料と消費税の過払いになってしまわないように正しく計算できるようにしておくのが大切です。

 5.売却をシミュレーション!税額を計算してみよう

土地の売却を行うときには印紙税、登録免許税、所得税や住民税、消費税といった多数の税金がかかります。一つ一つはそれほど大きくなくても合わせてみると意外に大きな金額になると驚いてしまうかもしれません。一度実際にかかる税金の総額がどの程度になるかを計算してみるのが賢明です。

(1)掲示価格で税金の見積もりをしよう

税額の計算をするためには売買価格が決まらなければなりません。これから売りに出すというときには提示する価格でまずは見積もっておくと良いでしょう。印紙税は対応する表を見れば一目瞭然であり、仲介手数料を計算すればかかる消費税も明らかになります。登録免許税も土地が抵当に入っているかどうかなどの情報をまとめてみれば簡単に計算できるでしょう。これらを計算すると税額がわかるため、その他にかかる費用の見積もりと合わせて売却時の諸費用とし、不動産譲渡税の課税対象額を算出することができます。そこから適用できる控除を選んで差し引くと所得税や住民税を計算することができるのです。

しかし、このような一連の計算を行うのはかなり大きな労力が必要になります。このときに役立つのが売却時の税金のシミュレーションサービスです。不動産関係の業者や会計事務所などが不動産売却を行う人のためにオンラインで使用できるシミュレーションシステムを提供しているため、そこに必要情報を記入するだけで税額を見積もることができます。表計算ソフトなどでプログラムされているシミュレーションもあるため、有効活用するとどの程度の現金を税金のために確保しておかなければならないかがはっきりとわかるでしょう。また、仲介を依頼している不動産会社がシミュレーションサービスを提供している場合もあるので相談してみるのも得策です。もし確定申告や納税の際に税理士に依頼する予定になっているなら相談に行ってみると良いでしょう。売却の際に想定される税額の仮計算程度であれば無料相談の範囲内で行ってくれる税理士もいるので、信頼できる税金の総額を見積もることができます。