事業を引き継ぐ後継者がいない!M&Aによる事業承継メリット・デメリット

事業を引き継ぐ後継者がいない!M&Aによる事業承継メリット・デメリット

少子高齢化が深刻化している現代では、事業を引き継ぐ後継者がいないというケースも十分に考えられます。

社内に後継者候補もいないという場合には、事業を廃業するしかないのでしょうか?

後継者がいない場合、他の会社に事業を引き継ぐM&Aや個人に事業を譲渡する方法などがあります。今回は、M&Aのメリットとデメリリットについてご紹介します。


事業を引き継ぐ後継者がいない!M&Aによる事業承継メリット・デメリット

1.そもそもM&Aって何?

M&AとはMergers and Acquisitionsの略で、2社以上の会社がひとつになる合併と、会社を買取る買収の意味があります。

合併や買収と聞くと、あまり良いイメージが無いという方も多いと思いますが、M&Aは本来、企業再生や競争力強化のための行為です。そのため、企業が力をつけて存続していくための方法なのです。

近年、中小企業では後継者問題の解決策としてM&Aを行う企業も増えています。

2.M&Aは事業承継のひとつの方法になる

帝国データバンクが2016年に発表した「後継者問題に関する企業の実態調査」では、日本全国の中小企業の66.1%に後継者がいないという結果が出ています。

なんと、3社に2社が後継者問題を抱えています。

事業を引き継ぐ後継者がいない!M&Aによる事業承継メリット・デメリット

「うちは優秀な社員がたくさんいるから、親族に承継しなくても問題ないよ!」と思われている経営者の方もいらっしゃると思います。

しかし、事業承継は単に会社を引き継ぐわけではありません。

会社を引き継ぐという言葉の中には、

事業を引き継ぐ後継者がいない!M&Aによる事業承継メリット・デメリット

という大きな難関が潜んでいるのです。会社に何かあったとき、会社の借金を代わりに返済するという覚悟や会社を発展させていくための熱意を持っている必要があります。

M&Aは覚悟と熱意をもって会社を引き継いでくれる、現代の事業承継の形のひとつとなります。

2.M&Aのメリット

(1)後継者問題解決と従業員の継続雇用が可能になる

合併や買収先の企業に業務を引き継ぐ形となるため、後継者を探す必要がありません。結果的には、後継者問題はクリアになります。

また、自社の従業員の雇用やクライアントとの関係もそのまま継続することが可能です。事業を廃業してしまえば、従業員を守ることは出来ません。

(2)個人連帯保証の苦労を残さずにすむ

中小企業の経営者の方は、金融機関から融資を受ける際に物上保証という形で、所有している不動産などを担保にされる方が多いと思います。

この物上保証意外に、会社が負債を弁済することが出来ない状態となった時に、経営者が個人で返済する個人連帯保証を負うことになります。

また、オーナー企業の場合には、経営者の株式を後継者に譲渡する必要があります。

そのため、後継者には株式を買取るための資金の準備が必要になります。M&Aを行うことで、これらの問題は解決することが出来ます。

(3)会社を残すことも事業の発展も望める

しっかりとした企業とM&Aを行うことで、自社の強みを発展させ、弱みをカバーすることが出来るようになります。

現代のM&Aの多くは、合併という方法はあまり考えられません。そのため、会社をそのまま残すことも可能となります。また、取引先等との関係維持のために、社名や所在地を換えないケースも増えています。

会社を存続させたまま、事業の発展が可能になるのです。

(4)譲渡対価で第2の人生のスタートも

株式の譲渡による譲渡対価を得ることが出来ます。今まで会社経営に注いできた時間を自分のために使うことができる、ハッピーリタイアも可能です。

また、退任後も事業に関わりたいという場合には、会社へ関与する方法を提示してもらうことも可能となります。

(5)買い手側にも多くのメリットがある

上記(1)~(4)は主に売手側のメリットです。M&Aは買手側にももちろんメリットがあります。

買い手側のメリッは以下の通りです。

事業を引き継ぐ後継者がいない!M&Aによる事業承継メリット・デメリット

3.M&Aのデメリット

メリットがあれば、当然、デメリットも存在します。

(1)買手が見つかるまでの時間がかかる

企業の将来性などを基に評価が行われるため、将来性という部分に疑問をもたれてしまうと企業の価値が高く評価されないことがあります。

ご自身が望む評価と合う企業を見つけるまでに時間がかかる可能性や見つからないという可能性もあります。

そのため、ご自身の会社の評価をしっかりと行うための知識と準備が必要になります。

(2)経営者の変更による混乱

買い手側の企業風土が現状と全く異なる場合には、慣れるまでに従業員が混乱することも考えられます。

また、従業員の勤務条件等が変更になる可能性もゼロではありません。そのため、従業員が辞めてしまうということも考えられます。

4.事業承継M&Aに悩んだら?

事業承継のためのM&Aも視野に入れておきたいとおもっても、誰に相談したら良いのかわからないという方も多いと思います。

税理士などに相談を検討されている方は、相続に強い税理士に相談することをオススメします。

事業承継は株式の評価など相続との関係性が深いため、相続の経験を持った税理士に相談することで適切なアドバイスを受けることが出来ます。

また、商工会議所に設置されている事業引き継ぎ支援センターなどで相談をするという方法もあります。

まとめ

後継者問題で事業承継に悩まれている経営者の方も多いと思います。

M&Aは合併や買収という意味を持ちますが、現代のM&Aは事業承継の方法のひとつとして、企業の発展のための選択の一つに変わっています。

後継者がいないから自分の代で会社を畳むという決断の前に、M&Aについて相談をしてみることをオススメします。

事業承継するために必要となる資金調達方法!

事業承継をする際に、日本政策金融公庫から融資を受けることもあります。

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